色柄いっぱいの服は来年も着られるか

買うべきか、買わざるべきか

そろそろセールシーズンが始まります。一般の方向けのセールはもう1月ほど先になりますが、プレス関係者や上顧客が招かれるサンプルセールが、バンバン開かれています。先日も、某セールに伺わせていただいたのですが、今年トレンドとなった派手なチェック柄のジャケットがたくさん並んでいました。あの撮影で見たジャケット、この雑誌で見かけたチェック柄、個人的には気に入ってたんだけどコーディネートチェックでボツにしたものも。

サンプルセールともなると、1シーズンさまざまな媒体の撮影で酷使されていますので、ピカピカの新品とまではいきませんが半額から8割引きになっているものもあります。しかもサンプルとしてはあるけれど、商品化されなかったモデルなど、正真正銘のブランド製なのに1点しかない超レアものだったりして、ファンにはたまらなく希少なアイテムとなるんです。誰かとかぶることもないですからね。

で、サンプルセールの戦利品はというと、シンプルな白シャツとベルトとネクタイだったりします。派手な色柄のジャケットもパンツもコートも今回は買いませんでした。それというのも、来年はこの色柄トレンドがすっかり影を潜めそうだからなんです。

最近、早い雑誌では「黒」だとか「モノトーン」だとかを推しています。じつはこのトレンドが来年あたり本格化しそうなんです。個々数年、色柄豊富なコレクションが、そろそろ飽きられ始めていて、もう黒でいいじゃん、となってきたという、ファッション業界的にはありがちな「揺り戻し」現象が始まっています。

そもそもファッションは右へいったら左へいき、左へ行きつくしたら右へ戻るという現象の繰り返しです。戻り具合のスピードは異なりますが、アイビーやプレッピー、80年代や90年代も、リバイバル現象がここ最近でも見られていますから。

で、来年は行き過ぎた色柄ブームに反旗を翻して黒、という流れは決定的です。先のピッティでもミラノでも、パリでも、黒やモノトーンは少なからず見られました。ただしクラシックのトレンドは、モードよりも速度がゆっくりですので、完全に黒の支配されるには数年かかると思います。で、世の中が真っ黒になった頃、早い人はまた色柄を着だしているというイタチごっこ。

個人的に色柄華やかなアイテムは一枚も持っていません。なぜなら似合わないから。着てみたいと思うこともありますが、自分の枠外の服には手を出さないようにしています。流行を追いかけるより、「流行とか関係ないね」という人のほうがお洒落に見えるのは、長年ファッションライターをやってきて、やっとわかった結論です。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください