山陽山長のオリジナルソールが(ある意味)すごい

山長ロゴがラバーソールのグリップになっちょる。

靴底なんて見えないとこなのに、こんなとこまでこだわるなんて。

だからこのブランドすごい好き。

 

いっとき、スーツやってたの、知らない人多いと思う。

すごいこだわりスーツだったのに、全然知られることなく。

やっぱ国産既製靴の最高峰ブランドだわ。


まだまだ、本は紙だな。

新参者です、失礼します

はじめまして。VESTA ヴェスタの北川美雪と申します。

簡単に自己紹介しますと、東京は銀座で、誂え専門の紳士服屋(*1)をしております。

*1 ここです
VESTA by John Fordのウェブサイト

こちらのウェブサイトを主催なさるゼロヨンラボの池田保行さんは、仕事柄約10年ほど前からご一緒する機会があり、存じ上げておりました。

この1年でまた、数回お会いする機会がありまして、池田さんてやっぱ、素敵だわ。と池田さんへの熱い思い(注:否恋愛感情)が込み上げてきまして、こちらのサイトに私も参加させていただくことになりました。

どうぞ宜しくお願い致します。

いろんな事を書かせていただきたい(懐の深い池田さんを怒らせない範囲で)のですが、今日は子供から受けた気づきを。

自分1人では気づかないことに気づかせてくれる

人間、他者との関わり合いで自分を知ることはよくありますが、子供も侮れません。自分でこの世に文字通り生産した人間が我が子供なわけですが、影響力は絶大。

私は2児の母でして、子供はまだ小さいです。乳幼児の子育ては、長らくDINKS(死語?)をして、好き勝手に仕事も遊びもしていた私を、肉体的にも精神的にもジワジワと追い詰めます。しかし、以前ドワンゴの川上会長の記事(*2)を読んで感銘を受けた通り、子育てはしんどいけど、娯楽でもあります。

*2 アゴラ スゴいい保育より
http://agora-web.jp/archives/2025531.html

スマホはネ申

そんな日々の中、赤ちゃんがいる母親にとって、スマホは無くてはならない相棒です。ビジネスパーソンにとってのスマホより、もっと依存度が高いかもしれない。

ともすれば密室育児になりがちなこの現代社会で、子供が具合が悪い時の対処法はググればすぐにでてくる。ママ友とのLineで育児ストレスを発散しあい、深夜授乳が数時間おきに必要な時期ならば、子供が無事に眠りにつくまで、イヤホンしてAmazonのプライムビデオで海外ドラマも見放題。スマホ万歳。スマホがない時代に子育てをしていた母親たちがどうこの子育て期を乗り切っていたのか想像もつかないほど、文明の利器を存分に享受しています。

中でも私が大好きなアプリがKindle。
寝かしつけで寝落ちした後深夜に目覚め、起きて残した家事をしに戻ろうかな、、、でも今添い寝から離れたらせっかく寝付いた子供が起きてしまう、、、という時は、ベッドでできる娯楽、読書に限ります。こんな時、スマホのKindleなら、読書灯をつける必要も無く、ページをめくる動作も無い。
以前からKindleをよく使っていて、そろそろ紙の本はいらないかも、とすら思っていた私が、やはりリアルな紙の本が必要だな、と思った経緯を聞いてください。

体験としての本なら、紙一択

現在の私の読書時間は前途の通り深夜なので基本的にKindleで読むのですが、親の読書する姿って大事じゃね?という子供対策のビジュアル感から、わざわざ単行本も買っておきました。Kindleと紙と両方ということです。割高です。

というのも、子供はスマホに子供用ゲームやYouTube(外出時に子供を短時間大人しくさせることのできる、これまた子育ての秘密兵器)が入ってるのを知っているので、スマホ画面をじっと見ていると、「ママはゲームしてる、それなら自分もしたい」と思ってしまうのですね。

残念ながら親は子供の最も身近なロールモデルなので、読書好きの子供に育てたければ、自分も読書してる姿を見せないと。ということで、一日に多分10分も無いですが(ワーママなら小さな子供と一緒に過ごす時間内で自分の読書ができる人は皆無と思う)、子供に読書してる姿を見せるためだけに、たまに紙の本も買っています。

そうしたらですね、ある日子供が、自分の絵本(*3)では無く、私の単行本を持って、適当なページを開いて、ここを読んでくれとせがみました。しめしめ。興味もったか。投資した甲斐があるよ。

*3 そもそも子供の絵本をKindleで読む人っているのでしょうか。やはり本の質感て大事ということですよね。小さな頃ほど、本物が大切。

声に出してゆっくり読みます。本は宮本輝さんの「流転の海」。

 

 

そのページは戦後に街頭で浮浪児が死んだ妹のなきがらをおんぶ紐で背負いながら、物乞いをするシーンでした。

ウチの4歳児の、初の大人の本体験がこれか。衝撃が強すぎるのでは無いか。

一瞬ひるみましたが、本人が望むのだからと、続きを読みます。

子供の方を見やると、キョトンとして、意味がわかっていないようです。子供向けの文体じゃないもんね。

少し安堵する自分もいますが、どこまで子供が理解できるのか興味が出てきて、背景を説明してみました。

このお話はね、戦争という大人が勝手にやったたたかいで、お父さんとお母さんが死んでしまって、小さな男の子が食べるものがないから、近くにいるおじさんに、何かくださいってお願いしてるんだよ。赤ちゃんの妹も死んじゃったんだけど、1人じゃさみしいからおんぶしたままにしているのかな。

戦争は知りませんが、ウチの息子は戦いごっこと称したプロレス的な遊びをお友達とよくしているので、バトルという意味でのたたかいはわかります。

そうしたらなんと、戦争という言葉を初めて聞いたであろう4歳児の目にみるみる涙がたまり、口が四角い形になってわなわな震え、わーんと泣き出したのです。彼の喪失体験と言えばこの夏のカブトムシの死くらいで、死の概念すらどこまで理解できるのか不明だったのですが、ものも言わずに泣いていました。

しばらく泣いていたので、頭を撫でていると、涙をぬぐって本を閉じました。

その日は、「パパ〜」「ママ〜」「妹〜」とやたらと絡んできて、家族がいるありがたみを感じていたようでした。

4歳児の感受性と、紙の本の影響。

新たな気づきでした。
紙の本が家に転がってなければ、この日の親子のやりとりはなかったと思うと。
やっぱ我が家ではまだまだ、本は紙だな。


ブログ再開のお知らせ

しばらく放置してたんですが、やっぱり再開しようかと。

でもって、内輪だけじゃなく、ウェブマガジンみたいにしたくて
ファッション業界内外の友人とかゲストとかをお招きして
服の話も、服じゃない話も集まる場所にしたいと思います。

というわけでネタをひとつ。
これ、可愛いい♡


2017AW展示会メモ2(シーラップ、グランサッソ、チャップマンetc,)

ライターズ・スタイル6

 2017年秋冬期・展示会メモの第二弾。今回は奥青山にあるSDIさんにお伺いしてきました。こちらは本っ当にホスピタリティが素晴らしく、居心地の良さすら感じてしまう、色々な意味で実力派の商社さんです。(一般的に“展示会”は、バイヤーさんがそのシーズンに買い付けをする場所であって、一銭も落とさないエディター・ライターなどは、いわゆる外野的な存在なのです)。今回もいつものようにご丁寧にアテンドしていただき、数多くの興味深い新作を間近にチェックすることができました。なかでも僕のハートに刺さったアイテムを、順繰りにご紹介していきたいと思います。

 いきなりのトップ1がこちら! ナイロン製のモダントレンチなどで有名な伊国シーラップの新作コート。

SEALUP ソフトなウール素材は肌触りも抜群。バックには後ろ姿を引き締めるマルチンガーラ付き。隅々までよーく出来てます。

 ネイビーの縮絨による一着は、誰もがお馴染みのピーコート型。ただし写真の一着は某セレクトショップの別注モデルとのことで、様々なエッジが込められているのです。確かに服好きのツボをくすぐる仕上がりで、僕も一発で気に入ってしまいました。一番のポイントは、なんと言ってもちょっと長めの着丈にアリ。総じて来季の外套におけるトレンドは、チェスターにしろバルカラーにしろ膝丈、もしくは膝下までのロング丈。このピーコートに関しては、それよりショートなスリークオーター風ですが、従来のピーコートに較べたら断然ロング。ピーコートは僕も私物として米国海軍のいわゆる“実物”を10数年愛用しているのですが、いかんせんメルトン生地が本物過ぎて尻丈なのにややヘビー。もちろんソレを承知の上での購入でしたが、僕ももう47歳。常にスタミナ漲る体調というワケにはいきません。たまには軽めで済ませたい気分のときもあるのです。そこへいくとシーラップの新作は、モダンな一着らしく非常に軽快な仕上がり。しかもダンディな長めのレングスです。確かに言葉にすればそれだけの要素ですが、“普通っぽいのにどこか新鮮”というスペック作りは、熟練のセンスが無ければ成しえないもの。コレはきっとヒットするに違いないハズです。金ボタンも特別なこだわりがインプットされているらしく、ご担当氏いわく「かなりの力作です!」とのこと。うーん、コレは欲しい……。

 そしてSDIさんといえば伊国ニットの名手、グランサッソを取り扱っていることでも有名。来季モノとして、個人的にモックネックのセーターに目が留まったのでした。

GRAN SASSO  ちょっと襟高なモックネックが新しい。ジャケットのインにはモチロン、ネルシャツなんかと合わせても良さそうです。

 ご担当氏に伺ったところ「クルーネックはやや出尽くした感もあります。また、タートルネックも一定の人気をキープしていますが、言ってみればもう定番。その次なる発展系として、今回モックネックを打ち出そうと考えたのです」とのこと。なるほど。コットンの厚地天竺みたいなモックはたしかに去年もよく見掛けました。でも、ラグジュアリーなハイゲージ・モックはありそうでなかったモノ。コットン・モックはちょっとチープなところが若々しい魅力を感じさせるハズし系でした。しかし、やっぱり大人が着るならウール製かなと改めて納得したのでした。

さて、ZEROYON注目アイテムの第三弾がこちら。英国アウトドアバッグのトラッド、チャップマンの新作手提げ鞄。

CHAPMAN  英国的なトラッド感と大人ラグジュアリーな要素の融合が素晴らしい。とにかくあらゆる面でバランスがとれた別注品です。

 いわゆるトートにカブセを持たせたようなデザインなのですが、ほど良くエレガントな顔付きが最高です。もちろんボディはチャップマン伝統の野趣あふれるキャンバス仕様。その素朴な素材使いと上品系デザインの取り合わせが実にイカしているのです。「へぇ〜、昨今は伝統的な英国ブランドも、ミックスセンスに長けてきているんだなぁ」などと思っていたら、ご担当氏がすかさず「こちらも某セレクトショップの完全別注モデルです」とのこと。なるほど良くできてるワケですね!

★どーですか、皆さん。素晴らしいラインナップだったと思いませんか。 ええ!? 「紹介しているモノ、全部お前の好みじゃん!」ですと?。…すみません、お待たせしました。リアルなお宝情報をお送りするのも「ライターズ・スタイル」の使命でありました。というワケで、今回発見した素晴らしいニューカマーを栄えあるトリにご紹介したいと思います。

 

COSI(コジ)は、SDIさんが満を持してリリースする至宝の巻物ブランド。なかでも超ハイクオリティなモンゴル産カシミヤを使った限定生産のショールは、とろけるような滑らかさ&自然な暖かさが特徴的。ネパールの熟練職人が時間をかけて丹念に織り上げており、合理化優先の機械メイドとはまったく別次元の手のぬくもり感が何よりの持ち味です。僕も巻いてみましたが、天然源泉かけ流し的なヌクみに浸ることができたのでした。

というワケで今回もSDIの皆様、本当に有難うございました。

次回はまた新情報を探し出しお送りする予定!


革靴はスリッポンで楽~にいきましょう

ライターズ・スタイル5

 メンズシーンを席巻したカジュアルな雰囲気は、ナイロン系のスポーツ風ウェアまで巻き込んで一大トレンドとなりました。各ファッション誌のお陰もあって、ジャケパンなどがビジネススタイルの一角として、市民権を得たと実感を持つ人も少なくないはずです。しかし時代はネバーストップ。またまたドレスな雰囲気がこっそり忍び寄る気配を見せています。ファッション誌の編集者や業界人なども、以前はスウェットやイージーパンツなどにスニーカーといった出で立ちが多かったように思います。しかしココに来て革靴がチラホラとカムバック。とはいえ、ぐうたらライターの自分としては、いきなり内羽根レースアップという気分にはなれません。(ま、カビ落としのため履くこともありますが…)。そこで今回取り上げたいのが本格仕立てのスリッポン・シューズ。なんせスリッポンは脱ぎ履きが楽ちんだから、こんなイイことありません。(ヒモ式の場合、結ぶ姿勢のときにお腹のミートが、ね…)。楽ちんなのに革使いゆえのドレス顔だから、シンプルなスウェットシャツ&ジーンズの装いでも、それなりに大人チックに見えちゃうのです。自身のぐうたらスタイルを根底から支えるため、これまでにもいろいろなスリッポンの世話んなってきましたが、今回はその中でも生き残った偉大(?)な3足をご紹介したいと思います。

①ROYAL TWEED

 

ロイヤルツイード(チーニー製)のタッセルブローグ。アジ出まくりで恐縮ですが、英国的な気品が十分に感じられますね(ゴリ押し)。チーニーと言えば、先日読んだ「一流の人はなぜそこまで、靴にこだわるのか?」(クロスメディア・パブリッシング)のなかで、著者である渡辺産業CEOが選んだベスト3足の一番目として、「黒の内羽根式フルブローグ」が上がっておりました。僕は現在ちょうど黒のソレを切らしており、「うわ、しまった!」と思った次第。やっぱりこのスリッポンじゃぁ似て非なるモノですよね、坂本さん。……でも履き心地抜群なんです。

②CROCKETT & JONES

クロケット&ジョーンズのペニーローファー。ある取材のときにロンドンのショップで買った、思い出深〜い一足。ウイスキーコードバンって不思議なモンで、同じ革材使いなのに見る角度によって各パーツの色味が異なって見えるんです。最初、帯飾りの所だけ僅かに濃い色の革を使っているのかと思いましたが、よーく見たら全部同じ革(当たり前ですかね)。

③CHURCH’S

チャーチのスリッポン。「ただのサービスシューズじゃねーの?」と思ったキミ!! まあ確かに僕もそう思います。れっきとしたドレス靴なのですが、どこかナードでフィフティーズな雰囲気が本当にユニーク。ソール裏には「Export Grade」の押形あり。ランチオックスハイド革の荒々しさも、ある意味今っぽいような。スーツ以外のあらゆる装いに使えるところも気に入っています。

で、それらを実際履いてみるとどうなるのか? ということで折角お越しいただいた()皆様のために玄関先にてサービスカット(足元)をスナップしてみました。

 ここでお伝えしたいのは、僕は腰がワルいこともあってCMが喧伝するようにクルブシ出してはいきません!ということ。だって冷えるんだもん! スリッポンはオックスフォード式に較べて履き口が広いので、靴下の露出が多めになるのはご存知の通り。つまり、はきやすさと同時に靴下のお洒落も楽しめてしまう。そんなことから僕はこの形の靴を愛用しているのです。アウターやインナーは歳相応に控えめをキープしつつ、足元にて個性をチラり演出…なんて、まるで雑誌の広告惹句のよう。しかし、靴下は服飾アイテムのなかでも特に廉価ゆえ、とっかえひっかえ繰り返しても財布はそれほど痛みません。また、アウターやパンツで目立とうとするのはリスキーですが、足元での僅かなお洒落なら、ジョークとして大概ユルしてもらえるハズ。もちろん超個人的な意見です。

以上ご閲覧、誠に有難うございました。

ここで最後に問題です。これらの靴はサイズずばりいくつでしょう? わかるかな?

(※次回は2017年AW展示会メモ、の第二弾を予定)