革製品は長く使い込んで、ようやく完成品になります
革モノは味出し=経年変化がマストなアイテムで、使い込んで傷ついて汚れてテカっていくことでカッコよくなる、という。個人的には古着の「味出し」感があまり好きじゃないので、レザーも味の出たものより、いつまでも新品でピカピカのものが好きです。なので財布もホワイトハウス・コックスよりルイヴィトン派です。いま実際使ってるのはボッテガ・ヴェネタですが、あのイントレチャートのラウンドジップ、使いやすいけどボロくなってくるし、修理できないとか言われたので、どこか壊れるまで使ったら、LVに戻ります。
話が横道に逸れましたが、革モノの話。SLG(Small Leather Goods=革小物)って、味出しが不可欠なので、ブライドルとかヌメ革とか、きれいになめした状態から、表面が変化してくる、ベジタブルタンニン鞣しが一般的です。クローム鞣しは変化しませんので。ベジタブルタンニンって、どんなものかというと、フェリージのナイロンバッグの縁取りとか、ルイヴィトンのバッグのレザー部分とか言うと思い浮かびますでしょうか。あのベージュの肌色の革です。ときどき、そのまんまの財布とかキーケースとか見かけます。
オニツカタイガーが来春伊勢丹限定で展開するのは、ヌメ革のスニーカーです。つまりフェリージやルイヴィトンのバッグの縁取り革だけで作ったシューズ。それが、コレ。
原型は1982年に誕生した「ファブレ ジャパン L」というモデルだと思います。どうです、これ履いてるうちに確実に汚れるし傷つきますよ。新品のバッシュは、下ろした当日仲間に踏みつけられるものという儀式がありますが、これも踏みつけてもらったほうがいいと思いますよ。うわー、ぐしゃぐしゃになりそう。
飴色どころか真っ黒のまっ茶色になることは目に見えていますが、上手に汚して行ったら、すっごい渋い飴茶色になると思います。トライしてみます?