革靴はスリッポンで楽~にいきましょう

ライターズ・スタイル5

 メンズシーンを席巻したカジュアルな雰囲気は、ナイロン系のスポーツ風ウェアまで巻き込んで一大トレンドとなりました。各ファッション誌のお陰もあって、ジャケパンなどがビジネススタイルの一角として、市民権を得たと実感を持つ人も少なくないはずです。しかし時代はネバーストップ。またまたドレスな雰囲気がこっそり忍び寄る気配を見せています。ファッション誌の編集者や業界人なども、以前はスウェットやイージーパンツなどにスニーカーといった出で立ちが多かったように思います。しかしココに来て革靴がチラホラとカムバック。とはいえ、ぐうたらライターの自分としては、いきなり内羽根レースアップという気分にはなれません。(ま、カビ落としのため履くこともありますが…)。そこで今回取り上げたいのが本格仕立てのスリッポン・シューズ。なんせスリッポンは脱ぎ履きが楽ちんだから、こんなイイことありません。(ヒモ式の場合、結ぶ姿勢のときにお腹のミートが、ね…)。楽ちんなのに革使いゆえのドレス顔だから、シンプルなスウェットシャツ&ジーンズの装いでも、それなりに大人チックに見えちゃうのです。自身のぐうたらスタイルを根底から支えるため、これまでにもいろいろなスリッポンの世話んなってきましたが、今回はその中でも生き残った偉大(?)な3足をご紹介したいと思います。

①ROYAL TWEED

 

ロイヤルツイード(チーニー製)のタッセルブローグ。アジ出まくりで恐縮ですが、英国的な気品が十分に感じられますね(ゴリ押し)。チーニーと言えば、先日読んだ「一流の人はなぜそこまで、靴にこだわるのか?」(クロスメディア・パブリッシング)のなかで、著者である渡辺産業CEOが選んだベスト3足の一番目として、「黒の内羽根式フルブローグ」が上がっておりました。僕は現在ちょうど黒のソレを切らしており、「うわ、しまった!」と思った次第。やっぱりこのスリッポンじゃぁ似て非なるモノですよね、坂本さん。……でも履き心地抜群なんです。

②CROCKETT & JONES

クロケット&ジョーンズのペニーローファー。ある取材のときにロンドンのショップで買った、思い出深〜い一足。ウイスキーコードバンって不思議なモンで、同じ革材使いなのに見る角度によって各パーツの色味が異なって見えるんです。最初、帯飾りの所だけ僅かに濃い色の革を使っているのかと思いましたが、よーく見たら全部同じ革(当たり前ですかね)。

③CHURCH’S

チャーチのスリッポン。「ただのサービスシューズじゃねーの?」と思ったキミ!! まあ確かに僕もそう思います。れっきとしたドレス靴なのですが、どこかナードでフィフティーズな雰囲気が本当にユニーク。ソール裏には「Export Grade」の押形あり。ランチオックスハイド革の荒々しさも、ある意味今っぽいような。スーツ以外のあらゆる装いに使えるところも気に入っています。

で、それらを実際履いてみるとどうなるのか? ということで折角お越しいただいた()皆様のために玄関先にてサービスカット(足元)をスナップしてみました。

 ここでお伝えしたいのは、僕は腰がワルいこともあってCMが喧伝するようにクルブシ出してはいきません!ということ。だって冷えるんだもん! スリッポンはオックスフォード式に較べて履き口が広いので、靴下の露出が多めになるのはご存知の通り。つまり、はきやすさと同時に靴下のお洒落も楽しめてしまう。そんなことから僕はこの形の靴を愛用しているのです。アウターやインナーは歳相応に控えめをキープしつつ、足元にて個性をチラり演出…なんて、まるで雑誌の広告惹句のよう。しかし、靴下は服飾アイテムのなかでも特に廉価ゆえ、とっかえひっかえ繰り返しても財布はそれほど痛みません。また、アウターやパンツで目立とうとするのはリスキーですが、足元での僅かなお洒落なら、ジョークとして大概ユルしてもらえるハズ。もちろん超個人的な意見です。

以上ご閲覧、誠に有難うございました。

ここで最後に問題です。これらの靴はサイズずばりいくつでしょう? わかるかな?

(※次回は2017年AW展示会メモ、の第二弾を予定)


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