第三のグッドイヤー登場?

羊のショーンよりヴェルトショーン

 雨の季節の多い我が国。お気に入りの革靴を濡らしたくない! と思っている人は多いはずです。とはいえ女性のようにハンターを履いて出社ということができないのがメンズの苦しいところ。エーグルなどのオールラバーのサイドゴアでも良いのですが、そういうときに限って一張羅のスーツででかけるべき用事が入っていたり。世に数ある底付け製法のなかでも比較的防水性に優れるグッドイヤーウェルテッド。しかしゴム長のような防水性は望むべくもなく、ある程度の雨天のなか長時間歩いていると、ソックスがジワリとにじんでしまいます。それはアッパーとウェルトの隙間からどうしても雨水が入ってくるから。

 先日、渡辺産業さんの展示会で拝見したチーニーの新作「カントリーライン」は、その辺のニーズにもリンクするヘビーデューティなモデル。というとストームウェルトをかましたグッドイヤーが頭をよぎりますが、チーニーでは「ヴェルトショーン」という製法を採用しています。アッパーレザーをウェルトの上側(!)に縫い付けることで隙間をなくし、雨水の浸入を効果的に防いでくれるところが「ヴェルトショーン」のポイントです。現物ないと、ちょっとわかりにくいかも。

パッと見はステッチダウンのように見えるものの、その機能性は折り紙付き。スコッチグレインのアッパーを配したモデルを選べば、英国的な香りも倍増しになること請け合いです。風合い豊かなフラノスーツやツイードのジャケット&パンツスタイルで出掛けたいとき、こんな一足を持っておけば天候を気にすることなく旬なお洒落が楽しめるはず。英国好きは要注目です。


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