トレンドの「英国風」を取り入れるための5項目

イタリアとはひと味ちがうイギリスを表すもの

今秋のトレンドキーワードのひとつは「英国風」です。「英国」ではなく「風」なところがポイントです。毎年、秋冬になると「今年は英国トレンドが…」といわれるのは、春夏になると「今年のトレンドはミリタリー」と同じような気分ですが。男の服は、そこそこの英国とミリタリーを着ておけば間違いないのだと思います。ガチなのはダメです。英国もミリタリーも、本物はオタ度が高すぎますので。

では、どんなふうに「英国風」を取りいれればよいかというと、以下のとおりです。いくつか「2014年秋 コレ着てたらカッコいい7項目」とネタがかぶってますけど気にしません。

1 フランネルやツイードなど紡毛素材を着る。

秋冬なので当然といっては当然なのですが、今年はとくに紡毛が強いです。フォックスブラザーズのフランネルや、ハリス・ツイードなど、昔ながらの英国生地があちこちで使われています。起毛タッチの素材のジャケットに、ウールのタイを合わせるのがいいと思います。

2 チェンジポケット付きのジャケットを着る。

右腰ポケットの上にあるチェンジポケットは、ついてるだけでなんとなく「英国風」です。もちろん実際に小銭を入れたり、小物を入れたりしてはいけません。では、なんの意味があるのかというと、チェンジポケットを作るジャケットはウェストを高く設定しないとアンバランスのなるので、必然的にシェイプ位置が高くなって脚長に見えるのだそうです。今年はイタリアブランドもこぞってチェンジポケットをつけています。

3 チェック柄を着る。

メンズファッションの業界には、イタリア男はストライプを着ているイメージで、イギリス紳士はチェック柄を着ているイメージがなんとなくありまして。もちろんグレンチェックやタータンチェック、ハウンドトゥース(アメリカという説も)やタッタソールなど、英国伝統のチェック柄が多いことがその理由です。タータンチェックやウィンドーペーンは、今年のトレンド柄でもあります。ジャケットだけでなく、シャツやネクタイにも積極的にチェックを取り入れるのが今年流です。チェックオンチェックもガンガンやっちゃってください。チェッカーズ世代には、お安い御用でしょう。

4 黒い革靴を履く。

これもなぜだかメンズファッション業界には、茶靴=イタリア、黒靴=イギリスという図式があるんです。英国原理主義の人たちによると、英国紳士は黒靴しか履かないといいます。エドワード・グリーンもクロケットアンドジョーンズもジョンロブ(いまはフランスブランドですが…)も、チャーチ(いまはイタリアブランドですか?)も茶色の靴はいっぱいあるのですがね。10年ぐらい前だったかな? ある雑誌で英国スーツの特集をしたとき、スタイリストが茶靴を履かせたので全部再撮になったと聞いたことがあります。

5 タブカラーやピンホールカラーのシャツを着る。

ピンホールカラーもタブカラーも、その由来に諸説あって、ホントのところはわからないのですが、襟元をキュッと絞るスタイルは英国的だといわれます。なんとなく襟元がキュッとしてると、「襟を正す」姿勢が英国紳士に通じるみたいです。敬愛する故・落合正勝さんはタブカラーはケーリー・グラントが愛用し、ピンホールは50年代のアメリカで流行したことから、実用性を重視したアメリカらしいシャツだと言っておられますが。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください