靴も「お直し」が大切です

既製品がぴったり合うモデル体型の人は読まなくていいです

スーツを買ったら着丈や袖丈を詰めたり、パンツの裾丈をお直しするのはアタリマエです。では靴はどうでしょうか? 中敷きを入れて調節するぐらいで履ける靴が見つかったら儲けものです。

良質な靴ほど、たいていの場合、試履きすると足は痛くてとてもじゃないけど履いてられません。つま先が当たる、踵がキツい、土踏まずが合わない、トップラインがくるぶしに当たる、etc.。こうした問題点をお店の人に伝えると、ハーフサイズ上をもってきてくれるはず。で、そちらを履いてみると、今度はつま先が余ってしまったり、甲に隙間が空いてしまったりと、「帯に短し、たすきに長し」なんてこともよくある話。

そもそも既成品が自分の体にぴったりなんてことは無いと思ったほうがいいのです。スーツなら、パターンオーダーで10万円も出せばなんとかなりますが、靴をイチからオーダーしたら、50万円からスタートは覚悟してください。

では、どうするかというと、じつは靴のフィットを高める方法は様々あります。隙間のある箇所を埋めるパッドは、インソールの中敷きだけでなく、ボールジョイント用、つま先用、踵用、シュータン用など、さまざまにあり、これらを組み合わせれば、大抵の靴を足に合わせることができるんです。場合によっては、靴の一部の革を伸ばしてやわらかくするなんて大胆な方法もあります。

「エドワード・グリーンのドーバーが欲しいけど、どうしてもトップラインがくるぶしに食い込むからあきらめていた」という人も、きちんとフィッティングしてくれる店なら、いろいろなパッドで調整してくれます。ただし、上質なインポート靴を扱っているセレクトショップに、シューフィッティングの上手なスタッフは残念ながら、まだ少ないのが現実です。できれば専門のスタップのいる百貨店や専門店に持ち込んで、フィッティングを相談してみましょう。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください