ローテク系からハイテク系まで、大人のファッションでもスニーカーブームです。
モード方面のキャットウォークでは、けっこうみなさんスニーカーです。クラシック業界でも一年ぐらい前から早い人たちはスニーカーだったので、業界周りでは昨年の冬ぐらいにみんなこぞってスニーカーを買い漁ってました。ようやく世の中的に、おっさんもスニーカーでしょ的になってきたようで、某新宿の百貨店も来春はスニーカー全面推しです。僕は前にも書きましたが、流行りモノ着ない主義ですので、動じませんよ。ええ、今年生まれて初めてニューバランスを買った以外は(完全にブームに踊らされてます)。
こちらは原宿、銀座に店舗を構えるワールドフットウェアギャラリーさんの展示会で見つけたLOBB’Sのスニーカー。カラーコンビネーションの妙もさることながら、イタリアンなトリコロールステッチがさりげなくあしらわれていたり。シューレースが1ラインごとに色が違うのは、バイカラーの紐を一段ごと表裏にして通してるからで、こういう紐と通し方、面白いな。初めて見ました。
ドレスシューズメーカーらしく、スニーカーもきちんと木型に釣り込んで作っているそうで、ウェストがキュッとくびれています。マニアな方にはたまらなくセクシーなのでしょうが、僕は靴にはノンケなのであまりぐっときませんでした。すいません。むしろ、このスニーカー最大の特長は履きこむほど、磨り減るほどにグリップ力が増すというアウトソールにあると思うんです。
普通、靴底って削れていくとつるつるになっていくのでグリップが低くなるわけで、僕がバイクに乗るときに履くレッドウィングなんか、そろそろ2回めのソールの張り替えをしないとコケるでまじで。こちらのソールはコマンドソールの上に細かいリブを入れることで、はじめのうちはリブソール、やがてリブが削れるとラギッドソールが出てくるというシロモノ。履きこむほどにグリップ力が高まるというわけ。
ホントにグリップが上がるのかなー。リブも残ってるしさ。でも、こういう発想キライじゃないなー。発想の転換ですよね。この靴の良し悪しでなく、ファッション業界にイノベーションを見たというお話。この春、ワールどフットウェアギャラリーで3万9960円です。