シワになりにくくて家でも洗える楽ちんジャケット
スーツを着ない社会人が増えたことで、逆にスーツが際立つようになった。誰もがナイロンのフィールドジャケットにトラックパンツ&スニーカーといった、野山に遊びに行くときのような格好で通勤すれば、1人テーラード型のネイビージャケットを羽織るだけでオシャレに見られるようになる。
インナーは襟付きのシャツではなく、丸首のTシャツやサマーニットを合わせよう。下はジーンズにスニーカーだ。ドレスコードの平均値がカジュアル寄りの時代だからこそ、こんなスタイリングなら、いまどきの大人カジュアルとしてかなりハイレベルに周りが評価してくれる。
「でも、ネイビージャケットなんて堅苦しいし、窮屈だし、現役時代みたいで嫌だなぁ」と思われるシニアの方には、最新のジャケットを着ていただきたい。クロゼットの中に眠っている、昔のジャケットとは、まったくの別物だ。カジュアル用だからと、ついつい柄物のジャケットを着たくなるかもしれないが、ジャケットはネイビー無地1着でいい。これならどんなボトムズでも合わせられるからだ。
たとえばマッキントッシュ ロンドンの「ブリージー ジャケット」は、一見昔の紺ブレやスーツの上モノのように見えるかもしれないが、袖を通せばまったく違う服であることが分かる。肩に分厚いパッドは入っておらず、あのツルツル生地の裏地は袖筒の部分にだけ使われている。生地は斜めの織り畝のある「カルゼ」と呼ばれる織物だが、化繊なのでシワになりにくく、自宅で洗っても縮んだりしないウォッシャブル。そのままソファに寝転んでうたた寝できるぐらい快適だし、Tシャツで襟裏が汚れる心配も自宅で洗濯できるなら気にする必要はない。
https://www.mackintosh-london.com/
ジャケットやスーツが仕事着だった時代は終わり、これからは積極的にお洒落するためジャケットを着る時代だ。アイビー世代やクラシコイタリア世代にはマストだった小難しいルールにとらわれず、ニットカーディガンを羽織るつもりで日常着としてのネイビージャケットを推奨する。