そろそろ流行のお洒落テクとして認めてもいいのでは?
たしかに「生地タグははずす」のが正解なのですが、これって昔から似たようなことが何度も繰り返されているじゃないですか。
もう、生地タグつけっぱなしって、お洒落の小技で良いんじゃないですかね。
そもそも、似たような「つけっぱなし」テクって、昔からあるんですよ。
記憶に新しいところでは「Orobianco(オロビアンコ)」。
オロビアンコって、これね>>>
若いビジネスマンに大人気のバッグブランドで、丸の内や大手町では指定鞄かよってぐらい見かけました。
このリボンが目印で、店頭に陳列しているときからイタリア国旗と同じトリコローレのリボンがついてブランドロゴが描かれています。
たしかにイタリアブランドらしいデザインで、ちょっと洒落てますし、ブランドを見せつけたいという気持ちもあってか、これを取り外さずに持ち歩いている方も多かったですね。
なんかいま調べてたら、メルカリとかでもこのリボンだけ取引されてるっぽいし、完全にアクセサリーなんでしょう。
じゃ、外さなくてよくないですか。
少し前にはシマムラで、生地タグ付きハリスツイードの小物が登場したことで、これが女性の間で大人気になりました。
シマムラのじゃないけど、こういうの>>>
描かれているのオーブといって英国王室の象徴です。ハリスツイードは、イギリスの北部スコットランドのアウターヘブリディーズ群島で織られているゴリゴリのツイード生地。
スコットランドに限らず、英国各地であの固くて重いツイード生地は織られていますが、産地限定で、昔ながらの決まった素材と織り方のものだけに、本物の証としてこのオーブマークが付けられます。
このマークがかわいいと評判になって、シマムラで大人気になったのですが、はい、もうこのロゴご存じですよね
>>ヴィヴィアンウエストウッド
80年代パンクス、90年代ビジュアル系、その後もいつの時代でもファンがいるヴィヴィアンウェストウッドも同じオーブのマークなわけです。
当時大人気だった漫画の「Nana」で、主人公のナナが着てたのがヴィヴィアンウェストウッドでした。
映画でもナナを演じた中島美嘉が着てたんじゃないかな。
これが女子ウケの理由かと。
ストリート系では「New Era/ニューエラ」のベースボールキャップが流行った時、偽物じゃないことを証明するため本物にはブリム(つば)にキラキラのシールが貼られていましたが、これを外さないのがステイタスだったこともあります。
ロゴにはモデル名とかサイズとかが書かれてます。
つまりはこれも品質表示の生地タグとかブランドタグと同じです。
もっと前になると90年代に「General reserch/ジェネラルリサーチ」というブランドがありました。で、赤いリボンのブランドタグがついてたんですが、これを外さずに着るのがステイタスだったわけです。
当時20代の自分は、もちろん赤いリボンプラプラさせてました。
品質表示、本物の証としてブランドロゴを最初に使ったのはルイヴィトンのダミエ柄だったと言われています。
当時、富裕層向けの旅行鞄を作っていたルイヴィトンは偽物が横行するので、1885年、茶褐色の市松模様にルイヴィトンのロゴを入れ込んだダミエ柄を発表します。
それでも模造品が出回るので1896年にはモノグラム柄をリリースするのですが、それでもいまだに模造品が出回るのは、ブランドロゴビジネスの宿命といわざるをえません。
生地タグもブランドリボンも、メーカーからすれば品質表示で本物の証。
ジャケットやコートの内側の見えないところに取り付けられてて見せないものだったわけですが、これをブランドロゴとして表に出したままにすることで、ブランドアピールしたいひともいるでしょうし、そういう着方もあるのではないでしょうか。
生地タグを付けたままっていうのも、着ている本人が「ついてるほうがカッコいい」とか「ブランドアピールできるな」と思ったら、今、ロゴものって流行ってるし、つけたままでもいいのでは。
そういう多様性を認められる時代でいいと思います。
あ、ベント(ベンツは複数形なので、サイドベンツに限ります)じゃないです>大手小町)のしつけ糸は、はずさなきゃだめですよ。