ス・ミズーラってなんぞや?

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酢水浦

「スーツをス・ミズーラする」といって、なんのことか分かる人は、この先読まないでいいですよ。すっごく簡単に言うと「ス・ミズーラ」とは「パターンオーダー(セミオーダー、イージーオーダー)」をイタリア語で言ってるだけです。

「スーツはオーダースーツです」と自慢げにいう人がいますが、「オーダースーツ」と一言で言っても、採寸して型紙から起こすのか、ありものの型紙をちょこちょこ部分的に修正して仕立てるのかによって、仕事量はハンパなく異なります。型紙から起こす仕立ては「フルオーダー」といって、英語では「ビスポーク」、イタリア語では「サルトリアーレ」といいます。こちらは、値段もハネ上がります。

店頭で生地を選んで、ガーメントと呼ばれるサンプルを着て、採寸をして、1〜2ヶ月後に納品されるのが「ス・ミズーラ」です。セレクトショップや百貨店なんかのスーツ売り場にもよくありますし、ロードサイドの専門店でも店の片隅にコーナーがあったりします。

これはメーカーが所有する「理想値」で引かれた型紙を、お客様の体型に合わせて、肩まわりをちょっと詰めたり、ウェストをちょっとだしたり微修正してから縫製されます。ジャケットとパンツのサイズを上下で規定サイズから変更できるので、胸板は薄いけどお腹がでているとか、華奢なんだけど水泳体型で肩幅があるという人には適しています。

スーツは自分の身体に合っているものが、一番カッコよく見えます。それはガリガリのやせっぽちでも、デブちんでもそうです。海外のでっぷり太ったオヤジ連中も、自分の体型にあわせて仕立てたスーツを着ていると、デブでハゲでもそこそこカッコよく見えます。そもそもスーツとは、そういう服なんです。だからこそ、パターンオーダーで身体に合わせたスーツを着ると、「吊るし」といわれる既成品のスーツをそのまま着るよりカッコよく見えるというわけ。

理想的なモデル体型でもなければ、基本的に既製スーツが自分の身体に合うことはないので、パターンでもオーダーしたほうがいいと思うんです。有名ブランドでなくても、町の仕立て屋でも、自分の身体に合わせて仕立てたスーツは絶対的にカッコよく見えます。ただそこに、時代のスパイスというか、ほんの少しだけ今っぽさが加わるとなおさらいいですね。ジャケットの着丈がちょっと短いとか、色柄が今っぽいとか。そういうセンスのある仕立て屋さんが近くにあればいいのですが、残念ながらそういう気軽に行ける仕立屋さん自体が、ほとんど立ちいかないのが現状です。

既成品を否定するわけではないですが、お直しで対応できる範囲というのはじつはそんなに多くありません。既製スーツは、スーツデザイナーの気分や提案を着るもの考えれば、誰が引いたかわからない名もないスーツを着る意味がないと思うんです。既成品のスーツは基本的にモデル体型だったり、ちょっとおじさんでもそこそこお腹のへこんでいる人など、そこそこスマートな人を想定して仕立てられています。

既成服の型紙そのままの理想体型の人なら問題ないのですが、あきらかな「おっさん」体型だったら、諦めた方がいいですね。スウェットパーカやデニムのように、体型に合わせなくてもそこそこカッコよく着られる服なら別ですが、それでもカジュアル服もジャストサイズで着てるほうがカッコいいと思うんです。ヒップホップ系のダボダボなスタイルって、あれ着てカッコいい大人も確かにいますけど、ふつーの人が着てたらやっぱマズいですよね。


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