月別アーカイブ: 2014年12月

THE GIGIの春はジャケットやコートだけじゃなかった

なんとスキッパーポロがありました。

パイル地(最近はテリークロスっていうの?)で、色出しがまた渋い。

襟が袋襟で、なんか可愛い。

でも、お値段が可愛くない(たしか4万円ぐらい?)。

布帛のシャツとかショーツとかも時間の問題かな?


伊勢丹で若きテーラーにフルオーダーを依頼する(予定)

テーラーという職業を志す若者が増えますように

何年か前、伊勢丹メンズ館で当時飛ぶ鳥を落とす勢いだったボリオリのピエルイジ・ボリオリを取材したことがありました。ピエルイジはいま、ザ ジジというブランドを手がけています。

ピエルイジは英語があまり得意でなく、もうひとり同行していたパタンナーが英語とイタリア語でできるということで、私→英語のできる伊勢丹の人→パタンナー→ピエルイジというルートで取材をしなくてはならず、なんともまどろっこしいうえに翻訳の途中で言葉のニュアンスが変わってしまったりするので、質問などドラスティックに答えが出るものしか出せないなー、とちょっと困った仕事を請けてしまったことを後悔しながら現場に向かったことを覚えています。僕が英語できれば、もうちょっと違ったんでしょうけど、日常会話程度しかできないので、仕立ての細かい話とかビジネスの展望とか英語で聞けないんで。

現場には代理店、伊勢丹、制作会社など人がたくさん。ピエルイジは、ちょこっと伊勢丹を視察に来たついでにインタビューを受けるぐらいのつもりだったので、このときなんとなく機嫌がよろしくない。イタリア人って、しゃべるの大好きですから、インタビューがまどろっこしいとさらにめんどうなことになりそうで、どうしたものかと思っていました。

そのとき、伊勢丹の工房にイタリア語ができる兄ちゃんがいるとのことで顔を出したのが山口さんでした。お直し工房の職人さんで、聞けばイタリアで修行した経験があり、とのこと。無理を言ってイタリア語の通訳をお願いすると、「小学生程度のイタリア語ですが…」といいながらも、快く対応していただけました。イタリア語ができる人物が現れたことで、ピエルイジも上機嫌。取材は首尾よく進みました。

このときの縁で、山口さんには、何度かパンツの丈詰めのお直しをお願いしました。当時イタリアで主流になりつつあった細身シルエットのテーパードラインですが、まだまだ日本ではインコテックスのJ35が主流で、このラインを作れるお直し屋がなかったんです。山口さんと試行錯誤しながら作ったパンツの出来栄えは文句なしの仕上がりで、そのパンツはいまも愛用しています。いまではお直しの見本として持ち出すほどです。当時は新宿から2駅の場所に住んでいたので、週に3〜4回は伊勢丹に通っていたのですが、最近はとんと足が遠のきました。この年末は仕事で通っていますが、店舗ではなくオフィスのほうばかりで、なかなか山口さんに会いに行く機会がありません。

当時からスーツ一着丸縫いできるという話は聞いていましたが、いま伊勢丹では彼のフルオーダーができるそうです。全工程をひとりで手がけ、しかも普段は工房で僕のような一般客の相手もしなくてはならないのですから、仕上がりには相当の時間を要することでしょう。でも、いつかあのときのお礼を兼ねて、一着お願いしていみたいですね。

当時山口さんが好んで着ていた、着丈長めのジャケットに、フレア気味のパンツを合わせたスーツでオーダーしてみたいのです。


味出しがいのあるレザー

革製品は長く使い込んで、ようやく完成品になります

革モノは味出し=経年変化がマストなアイテムで、使い込んで傷ついて汚れてテカっていくことでカッコよくなる、という。個人的には古着の「味出し」感があまり好きじゃないので、レザーも味の出たものより、いつまでも新品でピカピカのものが好きです。なので財布もホワイトハウス・コックスよりルイヴィトン派です。いま実際使ってるのはボッテガ・ヴェネタですが、あのイントレチャートのラウンドジップ、使いやすいけどボロくなってくるし、修理できないとか言われたので、どこか壊れるまで使ったら、LVに戻ります。

話が横道に逸れましたが、革モノの話。SLG(Small Leather Goods=革小物)って、味出しが不可欠なので、ブライドルとかヌメ革とか、きれいになめした状態から、表面が変化してくる、ベジタブルタンニン鞣しが一般的です。クローム鞣しは変化しませんので。ベジタブルタンニンって、どんなものかというと、フェリージのナイロンバッグの縁取りとか、ルイヴィトンのバッグのレザー部分とか言うと思い浮かびますでしょうか。あのベージュの肌色の革です。ときどき、そのまんまの財布とかキーケースとか見かけます。

オニツカタイガーが来春伊勢丹限定で展開するのは、ヌメ革のスニーカーです。つまりフェリージやルイヴィトンのバッグの縁取り革だけで作ったシューズ。それが、コレ。

原型は1982年に誕生した「ファブレ ジャパン L」というモデルだと思います。どうです、これ履いてるうちに確実に汚れるし傷つきますよ。新品のバッシュは、下ろした当日仲間に踏みつけられるものという儀式がありますが、これも踏みつけてもらったほうがいいと思いますよ。うわー、ぐしゃぐしゃになりそう。

飴色どころか真っ黒のまっ茶色になることは目に見えていますが、上手に汚して行ったら、すっごい渋い飴茶色になると思います。トライしてみます? 


フツーの友二郎さんと、良い友二郎さんの違い。

まだノーザンプトンですか?

三陽山長は日本の良質な靴専門ブランドです。バーバリーを手放すことが決まったばかりの国内メガアパレル、三陽商会が手がけている1ブランドなのですが、クオリティはノーザンプトンのシューメーカーに比肩するどころか、下手すりゃ遥かにハイクオリティです。だって真面目で手先が器用な日本人の職人が作ってるんですから。刺青の屈強なおっさんがグラインダーをギャンギャン回しながらコバを削り、昼食を知らせるチャイムが鳴ると、やりかけの仕事を投げ出して食堂に駆け込むおばちゃんたちが磨き上げる海外のシューメーカーの靴に比べたら、美術品を作るかのように丁寧に作りこまれています。

売れ筋ナンバー1は、こちらの友二郎、71,280円です。グッドイヤーウェルトの内羽根ストレートチップで、ドレッシーな顔つきなので、ビジネスからフォーマルまで使えます。全然高くないですよ。このクオリティなら。

なんで右足が二足あるのかというと、左が通常ラインの友二郎、右が今春登場するハイグレード友二郎なんです。お値段も倍ぐらい違います。

光り方が違うのがわかりますでしょうか。革のグレードが違うのはもちろん、よく見ると右のほうはコバの張り出しがかなり押さえられています。ここまでアッパーをぎりぎりに吊り込むのはすごい難しいんですよ。人間が手作業でやらないと難しくて、機械まかせではできない技術です。

後ろ姿。ちょっとボケてますね。右はピッチドヒールといって、ヒール(踵)が下に向かってテーパードしています。これ既成靴ではあまり見られない仕様で、高級なオーダー靴のときに職人が気遣って仕上げてくるデザインなのです。左はヒールに縫い合わせのステッチがありますけど、右はないのがわかりますでしょうか。これも技術的には、以下省略。

革の艶が違うのと同時に、トゥのステッチが違うのわかりますでしょうか。左のほうが細かいでしょ。これが日本人職人の最高の技術力です。海外で、ここまでのクオリティを望んだら、値段は50万円以上は覚悟してもらいます。それが半額以下!って三陽山長、安い!

ブランドが設立当初、関信義さんというカリスマ的な職人が三陽山長の屋台骨を支えていましたが、関さんは既に引退され後進が後を継いでいます。三陽商会傘下に入るまで、それほど時間はなかったのですが、誕生時かなり話題になりました。すげー靴が日本で誕生したぞ、と。創業時のプロデューサーである長島正樹さんは今、トレーディングポストを立ちあげられましたが、三陽山長の展示会場には毎シーズンいらっしゃっていますので、創業時の精神は継いでいるのでしょう。

友二郎、一足欲しいんですが、黒のストレートチップは気に入ってるサントーニが一足あるし。同じ型を2足持たないのがポリシーなので、どうしよっかなー、ともう何年も悩んでいます。そして、黒のストレートチップを履く機会が、異常に少ないのですよ私。

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※2016年7月追記
ちなみに、最新の友二郎さんは↓こうです。

三陽山長は日本が誇る、本格靴のブランドでした。 「でした」と過去形なのは、昨年スーツ、コート、シャツ、革小物までトータルブランドに成長したからです。靴ブ...
友二郎さんが四角くなりました - ZEROYON LABORATORY