THE GIGI。今どきジャケットは素材が命です

DON’T LOOK BACK

2014-11-20 13.20.33ドーバーやKジャケットなどで一世を風靡したボリオリのことはご存知かと。ボリオリ社はその後、会社の株式を元ラグジュアリーブランドからやってきた敏腕経営者に売り払い、創業家系のピエルイジ・ボリオリは「THE GIGI」という新ブランドを立ち上げました。このTHE GIGI、1stシーズンから話題でしたが、来春2シーズン目も、かなり飛ばしてます。アンコン仕立ての軽い着心地、コンパクトなフォルムはボリオリ時代を継承していますが、なんといっても素材使いが凝っています。以前「モシャモシャ素材」というテーマでご紹介しましたが、もっとユニークな素材もでていますよ。上の写真のようなインディゴブルーは、他のブランドでもトレンドカラーとして多いですね。THE GIGIでも中心的なカラーとなっていますが、単なるネイビージャケットではなく、変わった風合いの織り生地が多用されています。っていうか、普通のウールサージとか無いんじゃないかな。ボリオリであったホップサックすら見られません。

2014-11-20 13.21.02たとえばこちら「サマーツイード」だそうですが、粗野なパイル織り風です。しかもストライプ入りで、ニットのような質感もユニーク。コットンなのかウールなのか、ちゃんと調べてくるのを忘れてしまいましたが、触った感じはコットン×リネンかな? ドライなタッチで夏場にもよさそうです。

2014-11-20 13.21.09お次はこちら、またなんと表現すればよいのかライター泣かせの素材です。麻袋のような素材に太糸のステッチがランダムっぽいですけど、よく見るとVというかXというか、斜めに入っているんです。なんか昔の女性モノのコートにありそうな素材で、メンズにはあまり見かけない生地感が新鮮ですね。

2014-11-20 13.22.51もいっちょこちら。ランダムな幾何学柄にも見えますが、これ、四角の真ん中部分を特殊な織りで2重にしていて、そこを手作業でカットしているんだそうです。すっごい手間! ほんとに手作業なのか、ちょっと定かではないですが、いずれにしてもこんな生地見たことないわー。プリントでもなくジャカードでもなく、カットアウトとでもいうのでしょうか。こんな見たこともない素材を大胆に使っちゃうTHE GIGI、来春も各メディアを賑やかしそうです。

tumblr_inline_n199qtc9NZ1ql3e37ところでTHE GIGIの奥襟のタグには「DON’T LOOK BACK(過去を振り返るな)」という文字が織り込まれています。本国のWEBサイトでは、こんな動画もあがってるほど。「ボリオリのことを振り返るな」という意味でしょうか。ピエルイジさんの想いのほどが詰め込まれているのでしょうが、なんか未練がましいような気が。この文字タグがとれたとき、このブランドの本領が発揮されるような気がするのは僕だけでしょうか。


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