もっとも投資すべきは、果たして「靴」か? 〜色編〜

茶靴か黒靴か、永遠の課題です。

あえて個人的結論から言わせてもらうと「黒なら間違いない」ですね。茶靴は明るいブラウンからダークブラウン、ムラ染めやアンティーク加工など、バリエーションが広すぎるので迷うんです。黒ならスエードか表革か、ぐらいなので迷うことがないんですね。黒靴が似合わないシーンやスタイルは、あまりありませんので。お洒落に自身のない人は、茶靴より黒靴を選んでおくのがよいと思います。

しかし、本当にお洒落を楽しみたいなら茶靴を買い揃えるべきです。茶靴ならウィングチップでもダークブラウンからライトブラウンまで、ブランドも色も変えて何足も所有できるので、コーディネートもより楽しむことができるんです。黒のウィングチップなら、ブランドが違えばデザインもラスト(木型)も違うのですが、なんとなくどれを合わせても同じ印象は拭えませんので。

「イギリスのスーツを紹介するのに、茶靴はおかしいだろ」。昔『MEN’S CLUB』のコーディネートチェックで、スタイリストが編集者に怒られているのを目にしたことがあります。たしかに英国紳士は茶靴は履かない、というイメージがあるので、この編集者の意見は間違いないのですが、最近はそうでもないようですね。ただし「今日は英国風に、スーツもシャツも英国ブランドにして、タイもペイズリーとかにしちゃおっかなー」というときは、セオリーとして黒靴を履くことを覚えておきたいものです。グレーフランネルのスーツも黒靴ならイギリス風、茶靴ならイタリア風、ネイビースーツも黒靴ならロンドン風、茶靴ならミラノ風というわけです。

服飾評論家の故・落合正勝さんの靴棚には10万円を越える靴が、100足ほどあったそうです。そのほとんどが茶靴で、黒靴はストレートチップ1足しかありませんでした。落合さんが、お葬式に出席する際に履くための靴だったそうです。

いま見たら、ぼくのシューズクロゼットにも黒靴はフォーマル用のストレートチップが一足だけでした。


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