けっこう引き出しからでてきます
シャツを購入すると、襟の裏に細長いブラスチックの板が刺さっていることがあります。これは「カラーステー」といって、襟羽根をびんと張らせるためのものです。シャツを洗濯する時は抜け落ちてしまわないよう外しましょう。干すとき、アイロンがけをするときも外しておいて、最後に保管するときに差し込むべきものです。
このカラーステーについて、ちょっと前までは「買ったら即捨てるべき」と書いてきました。ドレスシャツを洗いざらして、ノーアイロンもしくは糊付けなしで着るというのが流行ったからです。実際、そういう原稿をたくさん書いてきましたし、自分でもカラーステーは捨ててしまったものがほとんどです。せいぜい「バジル」と書いて植木鉢に挿すぐらいしか利用価値がありませんから。
しかし最近欧米人、とくにイタリアは、みなさん、きちんとアイロンを掛けて、ピシっとシャツを着てらっしゃる。ファッション業界人に話しを聞くと、このカラーステーが見直されているようで、イタリア男のように襟羽根をハネさせたり、ノーアイロンの風合いを楽しむ着方より、英国紳士のようにきっちり隙無く着るのがトレンドのようです。
捨ててしまったカラーステーは、どうやらシャツのメーカーの問い合わせれば購入することができるようです。自作で下敷きを切って作ろうかと思ったのですが、とりあえず聞いてみることにします。海外ではカラーステーにメッセージを書いてプレゼントすることもあるようです。
僕は外して引き出しにポイ。そして、どのシャツのものだったかわからなくなって、結局捨てちゃいます。