月別アーカイブ: 2014年7月

靴下の色はどうあるべきか

男のチラリズム 「黒、紺、グレイ以外に紳士が履く靴下の色があるならば、教えてほしいものだ」と言ったのは、フィレンツェの名店タイユアタイのオーナー、フランコ・ミヌッチさんでした。白靴下はスポーツ用に限りますし、赤や緑の靴下はカジュアルスタイルに履くもので、黒、紺、グレイのスーツを着る人にとっては、パンツと同色の靴下をはくことで、パンツと一体化して足が長く見えるという理由だったようです。 しかし最近のパンツはカジュアルはもちろん、スーツまで最初からくるぶしが見えるくらいの丈ではくものも少なくありません。イタリアの最新オヤジスタイルは、ネイビースーツでも素足でくるぶしをのぞかせています。素足に茶色の革靴を履いたり、カラフルなスエードのドライビングシューズを履くコーディネートもお洒落オヤジの定番です。こうなると「靴下はスーツの色に合わせて」なんて言ってられません。 「茶色のスーツのときはどうするの?」「グレンチェックのときは、黒? グレイ?」「白いリネンのスーツなんですけど」とか、Yahoo知恵袋がえらいことになりそうですが、もう靴下の色が黒、紺、グレーなんて時代はおしまいでいいのではないでしょうか。個人的には、ネイビースーツに白シャツ&白靴下をあわせたり、グレーフランネルのスーツに蛍光グリーンの靴下を履いたり自由に靴下を合わせています。柄物の靴下も最近気になっていて、子供の頃に履いていたようなボーダー柄やストライプ、クルマの柄の靴下も愛用しています。 人気ブログランキングに戻る ... 続きを読む


なぜ無地のネクタイをしないのですか

ネクタイに柄は必須じゃありません 電車のなかのビジネスマンを眺めていると、無地のネクタイをしている人は少ないように感じます。欧米人のビジネスマンには無地のネクタイをしている方がとても多いのに。日本人には「ネクタイは柄モノ」というイメージがあるようです。 柄モノのネクタイは、スーツの色やシャツの色、日本のビジネスマンには少ないですがポケットチーフの色など、ネクタイの柄色に気を使いながら合わせなくてはなりません。ベースの地色を拾うか、それとも柄に使われている色を使うか、鏡の前で悩んでしまうのではないでしょうか。 その点、無地のネクタイは簡単です。ネイビースーツならネイビー無地、グレースーツでもネイビー無地、スーツがストライプだろうがチェックだろうが、ネイビー無地でOKです。 ネイビー無地タイ最強説は、ちょっとファッションに詳しい方なら常識です。 ネイビー無地のタイでも、薄めのネイビーもあれば濃いネイビーもありますし、サテンやニットやレップ織りなど、色の濃さや素材によって印象が異なります。スーツの素材にあわせて選びわけることも必要なので何本か揃えておく必要がありますが、柄タイを何本も持つより、はるかにコーディネートしやすく着回しも効くのでずっと経済的です。 amzn_assoc_ad_type... 続きを読む


稀代の服飾評論家・落合正勝チルドレンとして。

メンズファッションの過去をリスペクトしつつ、未来を語ります MY本棚の一角 日本にクラシコイタリアを紹介した功績と、アイビー以来の日本にメンズファッションを広めた功績は、計り知れないものがあります。服飾評論家、故・落合正勝氏。一度もお目にかかることはありませんでしたが、氏のお亡くなりになる直前に、氏が牽引してきたメンズファッションの世界へと滑り込みました。ほんの一瞬、執筆誌が被ったことも。 著書は全部読みました。そのうえで、あえて言わせていただきます。 メンズファッションは進化しています。落合チルドレンであることを自認しながら、新しい時代のドレスコードを構築しなくてならないと感じています。 「投資すべきはまず靴である」「靴とベルトは同じ色」「半袖シャツは着ない」「日本人の黄色い肌には青いシャツ」etc. 昔からの伝統だったり、紳士服のルールだったりするのですが、それぞれに理由があったとしてもそれらは時代性だったり気候にあわせた独自の文化だったりすることも多いですし、あるいは「当時の商売人が仕入れたものの正当性を裏付ける無理やりな理屈」だったりもします。もちろんそれらが悪い方向に働くことはないので、否定はしません。 でも、そんな呪縛から解き放たれて、日本人の日本人による日本人のためのクラシックな(×古典的、◎最高峰の)メンズスタイルを作り上げるのは今を生きている我々なはず。ならば、古いものは古いと言い切って、新しいものを取り入れるべきではないでしょうか。 きっと落合先生も今生きていらっしゃったら、そうされるはずです。 amzn_assoc_ad_type... 続きを読む