つまりはハイソックスです スーツをあったかく着るためには保温機能のあるアンダーウェアも結構ですが。3つの首、1.首 2.手首 3.足首を温めるのが重要です。体のなかの「首」と名のつく箇所(乳首を除く)には太い血管が通っているので、ここが冷えると血液の温度が下がって寒いわけです。逆に、ここを温めると血液の温度が上がって温かいわけ。足湯で温まるのって、そういうことでしょ。 なので、まずは1.首対策ですが、ノーネクタイのクールビズからネクタイをするビジネススタイルに変わっただけで、そこそこあったかくなるのは基本事項です。襟元が詰まるだけで、空気に触れる面積が減るぶん温かく感じられます。襟足が冷えるのでしたら、スーツやスカーフ、もうちょっと寒くなったらマフラーも使いましょう。ビジネススタイルのマフラーは、薄手のものをラペルに添わせて巻くだけの方が多いようですが、スヌードやニットマフラーのようにボリュームのあるタイプを使うのもいいと思いますよ。ドレッシーなスーツほど、じつは手編み風のニットマフラーがミスマッチするんです。 ちなみに以前はアフガンストールのような大判の薄手ストールをぐるぐる巻くのが流行りましたが、今年はボリュームのあるニットマフラーをごるぐる巻くか、薄手のストールをさらりと巻くのが良いようです。イタリア系セレクトのバイヤー氏も「ピッティ巻きは、そろそろアウトかな?」と言っています。 2.手首対策は手袋をするならドライビング・グローブのような手首ぎりぎりのタイプではなく、きちんと手首を覆えるタイプを選ぶこと。まだ手袋の季節ではければ、手首を冷やさないよう正しい袖丈のシャツを着ることが大切です。既成品のシャツの袖丈(裄丈)が自分のサイズにぴったりということは、かなり稀な話しなので、オーダーで仕立てたシャツでもなければ大抵の人は袖が長く余っています。逆に短い人は論外で寒いので、正しい袖の長さがあるシャツを着ましょう。 重要なのは袖が長すぎのシャツは、寒くはないけどカッコよくないということです。夏用のシャツならちょっと短めでもいいかもしれませんが、冬用シャツは手首が隠れるぐらいの丈でもいいんです。オーダーの際に、夏用シャツより1㎝だけ袖丈を長く設定するのも有効ですよ。 3.足首の冷えがじつはとっても大切なんです。最近のパンツはちょっと短め丈が主流ですよね。春夏は靴下を履かずに、くるぶし丈でヌーディな足首見せも有りでしたが、見た目にも寒々しいので秋冬は靴下はマストです。そこで靴下の重ね履きをご提案。ロングホーズは確かに温かいのですが、最近の細身テーパードパンツではまとわりつきが気になります。そこでミドル丈の薄手の靴下を2枚重ねて履いてみたら、あら、これけっこうあったかいじゃん。登山や山歩きでは定番の方法だそうで、靴のサイズ調整にも有効とか。確かにちょっと緩かった革靴がぴったりサイズになって歩きやすいうえになんだか疲れ方も軽減したみたい。余裕のない靴だとキツいですが、これ意外とおすすめです。 どうしても重ね履きがイヤな方は膝丈まである長靴下=ロングホーズは、確かにあったかさが段違いです。ただし以前も書きましたが、細身のパンツにロングホーズは摩擦と静電気で絡みやすいので困りもの。で、対策としては、静電気が帯電しにくい素材の靴下を選ぶのがよいのですが、帯電しないうえにロングホーズというのはなかなかありません。そこでオススメは静電気防止スプレー。冬場、女性のスカートが静電気でまとわりつくのを防止するやつです。これ、かなり調子いいです。嫁がスプレーの減りが早いことを不思議がっていますが、毎日こっそり使っています。 ... 続きを読む
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アイロンな気分
アイロンがけは紳士の嗜み 長いこと「洗いざらしのシャツをノーアイロンで」とか「シャツ襟の剣先に入ってるプレートは抜いて捨てる」とか、「シャツの襟先を跳ねさせて、わざと抜きドコロに」とか書いてきたんですが、どうも最近はきちんとプレスしたシャツが着たい気分です。 もちろんアンコン仕立てでふにゃふにゃのナポリスーツには、ノリの効いたパリパリのシャツは似合わないのですが、とくに今冬のように英国調のフランネルやツイードなどの硬め(とはいえ、以前よりは断然やわらかいのですが)のスーツには、パリっとした衿羽根のシャツが似合うようです。 フォルムのきちんと出る英国調のスーツには、襟羽や胸元がしわっぽいシャツは、だらしなく見えてしまいます。シャツの剣先のプレートはあってもなくてもいいのですが、きちんとプレスはしておいたほうがよさそうです。クリーニング屋さんに出すのもいいですが、毎朝または毎夜、自分の着るシャツにアイロンを掛けるという”儀式”も、紳士の嗜みではないでしょうか。 ... 続きを読む
雑誌に書けない、1着目のオーダーは捨て石という話
まずは3着仕立ててから スーツでもシャツでも、初めてオーダーするブランドやテーラーで、満足のいくものが仕上がるとは思わないほうがいいです。なぜなら一着目では、オーダーする側もされる側も、手探り状態だからです。 人の体は千差万別。10人いれば10人、100人いれば100人、体型はばらばらで、似通っていても、お腹まわりが1㎝違っていたり、左右の腕の長さが違ったり、肩傾斜が違ったりひとりととして同じ体型はいないのです。腕の長さが同じでも、肩や二の腕の筋肉の付き方が違えば、袖の太さも変更しなければ稼働時のツレる量が変わってきます。パンツだってウェスト幅、裾丈だけでなく、太腿やふくらはぎの太さも重要ですし、足を曲げた時、座った時などの扁平する量が筋肉や脂肪の量によっても変わってきます。 そんな人たちすべてにそれぞれ、ぴったりの服を仕立てることなどほぼ無理なのです。こういった体のサイズには、統一のスペックが存在しないので、テーラーさんは自分のもっている経験則という引き出しの中から、一番近しいサイジングやバランスやテクニックを使って、着る人にフィットすると思われる一着を仕立てあげます。しかしながら実際は袖釜の大きさがもう少し太いほうがいいとか、裾丈があと5mm長いほうがいいとか、着る人にぴったりのサイジングを見つけるのは、服が仕上がってみてからでないとわからないことが多いのです。パターンオーダーでは限界があるし、フルオーダーならテーラーの腕の良し悪しがリアルに表れます。そして、本当に腕の良いテーラーは、とても希少です。 仮縫いのあるテーラーなら、少しは事前にチェックできますが、仮縫い段階のスーツやジャケットも、実際に仕上がってみると、多少ズレが生じます。このズレを正すためには最低3回のオーダーが必要なのです。服を仕立てるなら、いろいろなテーラーを回るのではなく、だまって3着仕立ててみて、一生その店と添い遂げるか、次の店を探すか判断すべきなのです。 ... 続きを読む
雑誌で書けないクロコの話
型押しクロコはクロコに非ず 最近立て続けに革モノの取材がありました。カーフも奥深いですが、クロコもこれまた奥深い。成金かバブルなイメージがあるうえに金額的にも手が出ないクロコでしたが、話を聞いているうちに、ひとつ欲しくなってしまいました。 クロコと一口に行っても、シャムワニ、ポロサス、ニロティカス、ナイルワニなど種類があり、なかでもエルメスが使うポロサスとニロティカスは特に高級とされます。で、ポロサスとニロティカス、どちらが上かというと、業界では断然でポロサスなのだそうです。理由は原皮が高いから。使い勝手は、どちらも変わらないし、むしろニロティカスのほうが経年変化が楽しめるそうですが。 ポロサスのなかでも希少なのはスモールクロコともいわれる、体長1mに満たないサイズ(尻尾は除く)。そのため財布やキーケースなど、スモールレザーに適しています。これに対してニロティカスはナイルワニと呼ばれることもあり、体長も大きいため大型のバッグに適しています。体が大きいため、鱗=斑(ふ)が大きいので、一般的にスモールレザーには向かないともいわれますが、斑が大きいのは腹の中心部の革ぐらいで端のほうは斑も小さく財布などに使えるのだそう。つまりスモールレザーだとポロサスかニロティカスだか、わからないことも多いようです。店頭で「これ、ポロサス?」と聞くと、わかってる店員なら顔が青ざめるのだとか。絶対やっちゃダメですよ。 なめし方法も艶々のピカピカに仕上げる方法と、マットな質感に仕上げる方法があります。こちらも一般例ですが、ポロサスはピカピカ、ニロティカスはマットに仕上げることが多いようです。こういってはなんですが、ピカピカのクロコはビニール?と思えるぐらい、プヨプヨのピカピカで、レディスならともかく、男が持つのはいかがなものか、と。男のクロコはマットなぐらいがちょうどいいようです。しかもマットなら、使い込むほどにテカテカのピカピカに光沢が増して、色も深く濃くなっていくんだそう。こういう経年変化は本物の革でないと味わえませんよね。 実際のところ、ポロサスだろうがニロティカスだろうが、大型のバッグなんて数百万円しますので買う機会などないのですが、財布やカードケースにクロコを持つのはよさそうです。なんというか、箔がつくというか、上品な羊の顔をしてるのに、懐から取り出した財布がクロコだと、心のなかに悪魔を飼ってるみたいじゃないですか? エルメスも結構ですし、ミルザッカニアンとかのクロコダイル専門ブランドもありますが、海外ブランドのクロコはいま値段が急騰中です。ブランドでひけらかすより、クロコの存在感で十分迫力があるので、質の良いものを安く買える方がいいですよね。日本皮革産業連合会という組合に所属しているメーカーが良心的な価格で提供しているそうです。まとまったECサイトは無いようですが、個別に探していくと良さそうなクロコの小物が見つかるはずです。 東京クロコダイル LEON掲載記念スペシャルモデルはコチラ メンズファッション... 続きを読む
ありがとうございます。
カウンターつければよかったかな? Blogをはじめてまだ3ヶ月半ですが、 多くの方に読んでいただいているんだな、というPVが。 感謝、感謝、感謝です。 これから、もうちょっとギリギリの話をしていこうと思います(笑) 今後ともよろしくお願いします。 ... 続きを読む