雑誌に書けない、サンプルセールの話

お買い得な貸出サンプル狙い

今シーズンのメンズファッション誌は、そろそろお終いです。いや、もちろん来月もちゃんと発刊されますが、そろそろ各プレスが冬物サンプルの貸出しを終了するのです。こうなると雑誌で紹介する最新アイテムがなくなってしまうので、特集も「人気ブランドの定番」とか「ショップが提案する」とか「お洒落スナップ」とか、新作商品が登場しない企画ばかりになっていきます。これからの季節、靴と鞄と時計の特集が多くなっていくのも特長ですね。

雑誌に掲載されている商品は、ブランドやセレクトショップがとくに力を入れているシーズン商品のサンプル品です。サンプルといっても食品サンプルのように食べられないニセモノというわけではなく、商品入荷よりちょっと早めに用意されたり、あるいは商品のなかから1点抜き出してプレスルームに保管されている”撮影用”商品です。バイヤーが「これは売れる!」あるいは「これを売りたい!」と踏んで用意したたくさんのサンプルのなかから、雑誌の企画にあわせてチョイスされていますので、当然他誌とカブる場合もあります。たくさん売りたいのでたくさんメディアに露出したい商品は、何度も何度も貸し出されます。そんな人気アイテムは、たいてい店でも好調な売上を見せるので、最終的にはサンプルを引き下げて誌面露出を控えます。このあたりがプレスコントロールの腕の見せ所だったりします。

逆に、せっかく用意したのに企画に合わないなどの理由で、一度も日の目を見ることないサンプルもあります。そんなアイテムは店でもあまり動かなかったりします。売れなくても、店としてブランドとして、こういうアイテムを売り、作り続けることが大切な使命であり、アイデンティティであると信じているところもあるので、意外とこういうサンプルが興味深かったりします。こういうのはプレスルームで見ることができるのですが、一般の人はプレスルームに入ることはできないので、メディア関係者の特権かな。

サンプル品はシーズンが終わると、アウトレットに流れたり、社内外関係者向けのファミリーセールやサンプルセールにでたりします。今年もそろそろ、そんな季節がやってきました。関係者なら、シーズン前の展示会で、先にオーダーをつけて商品の下代(卸売価格)で購入したり、シーズン後のサンプルセールで3割〜5割ぐらいの割引価格で購入できます。

サンプルセールがあるから、この仕事をやってるっていう人も結構います。


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