ロングホーズのウソとホント

長けりゃいいってもんじゃ…

「すね毛を見せるのは紳士最大のタブー」と言われます。当然、スーツには靴下をはきます。日本人には馴染みの無い方もいるかもしれませんが、その際は膝までのハイソックスを履くのがこれまでの常識でした。すねの中央ぐらいの丈は、略式だったんです。ところが最近、ちょっと様子が変わってきました。ロングホーズだと、ちょっと不都合なことが多いんです。

季節にもよりますが、靴を素足で履く主義の人も増えました。むしろ素足履きがコーディネートのポイントになることもあります。その際、靴の中に隠れて見えない靴下を履いたり、わざとカラーのショートソックスをチラ見せするお洒落上級者も現れています。

夏場はともかく、秋冬は当然長い靴下を履きたいのですが、その際ロングホーズだと摩擦でパンツの裾がずりあがってくるんです。これは、近年パンツの裾幅が補足なってきていることが理由です。これまで20㎝オーバーのパンツの場合、ロングホーズでもゆったりひらひらの裾なら問題はなかったのですが、最近は19㎝以下はざらで17㎝、16㎝というパンツもあります。お直しで膝から下をテーパードさせて細く詰めてしまう方もいますね。

こうなると靴下とパンツの摩擦係数は一気に上昇します。足を一歩前に出す度に、裾が靴下に張り付いて上に上がり、そのまま落ちてきません。結果、少し歩いては裾を直し、また歩いては裾を直す羽目になります。

細身のパンツは短い靴下でも許される。現代の新しいドレスコードです。


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