カシミヤより高級なメリノウール

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THE GIFT OF KINGS

先日、カシミヤのマガイモノが巷にあふれているという話をしました。カシミヤより高級な毛織物というと、ビキューナがありますよね。で、ビキューナより高級なものも(まぁ、このへんから眉唾なうんちくとともに語られるので、正確なところはわからないのですが)あるっちゃあります。が、流通している世界で一番高級な獣毛は、どうやらメリノウールになりそうです。

メリノなんて、一般的には18ミクロン程度の繊維ですし、ごくありふれたものと思われるかもしれませんが、ニュージーランドとオーストラリアのごく一部では特別に手をかけたメリノ種から11ミクロンを切る極細繊維が採取されています。カシミヤが15ミクロン、ビキューナで12ミクロンといわれる極細繊維ですから、どんだけ細いんだって話です。ちなみに現在もっとも細いメリノ繊維は10.6ミクロンで、これは「レコードヴェール」と呼ばれ、記録が破られるまでは製品化されず大切に保管されているそうです。

この極細メリノ、当然ながら独占的に買い取られておりまして、その胴元はかのロロ・ピアーナ社です。「そんなのずるーい!」でもなんでもなくて、この極細メリノ自体、ロロ・ピアーナ社と現地牧場とのプロジェクトなのです。メリノ羊から、最上級の毛を取るために協業し、採取できた繊維は独占的に買い取ることで牧場の安定経営にも協力するというわけですね。

このびっくり極細繊維がとれる羊のなかには、牧場で寝っ転がて汚れないようにレインコートのような服をきているものもいます。当然ながら餌も潤沢じゃないといけませんが、気候が温暖だと細い繊維が育たないので、牧場の地域も大きな要因になるでしょう。とてもむずかしいプロジェクトだと思うんですが、それでもロロ・ピアーナ社はトライしてきたわけです。すげー。

そもそもチベットの山奥の現地人に「カシミヤ山羊の獣毛と幼毛を混ぜるな!」というところから指導し、そのうえで嘘をついて混ぜ物をしてくることのないよう現地と太いパイプをつくってきたロロ・ピアーナの仕事はリスペクトする意外ありません。南米政府とパイプをつくったのも、ものすごい実績で、想像するだけでちょっとやそっとの商社マンではできないことではなかったかと思うのです。ええ、買えませんけど、ちょっとぐらい高くたって仕方ないと思えるんです。

ちなみに先ほどの11ミクロンを切るメリノは「THE GIFT OF KINGS」といわれ、ロロピアーナ直営店で買えるそうです。ストールで30万円オーバー、ジャケットで200万円を軽く越えます。


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