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2017AW展示会メモ2(シーラップ、グランサッソ、チャップマンetc,)

ライターズ・スタイル6

 2017年秋冬期・展示会メモの第二弾。今回は奥青山にあるSDIさんにお伺いしてきました。こちらは本っ当にホスピタリティが素晴らしく、居心地の良さすら感じてしまう、色々な意味で実力派の商社さんです。(一般的に“展示会”は、バイヤーさんがそのシーズンに買い付けをする場所であって、一銭も落とさないエディター・ライターなどは、いわゆる外野的な存在なのです)。今回もいつものようにご丁寧にアテンドしていただき、数多くの興味深い新作を間近にチェックすることができました。なかでも僕のハートに刺さったアイテムを、順繰りにご紹介していきたいと思います。

 いきなりのトップ1がこちら! ナイロン製のモダントレンチなどで有名な伊国シーラップの新作コート。

SEALUP ソフトなウール素材は肌触りも抜群。バックには後ろ姿を引き締めるマルチンガーラ付き。隅々までよーく出来てます。

 ネイビーの縮絨による一着は、誰もがお馴染みのピーコート型。ただし写真の一着は某セレクトショップの別注モデルとのことで、様々なエッジが込められているのです。確かに服好きのツボをくすぐる仕上がりで、僕も一発で気に入ってしまいました。一番のポイントは、なんと言ってもちょっと長めの着丈にアリ。総じて来季の外套におけるトレンドは、チェスターにしろバルカラーにしろ膝丈、もしくは膝下までのロング丈。このピーコートに関しては、それよりショートなスリークオーター風ですが、従来のピーコートに較べたら断然ロング。ピーコートは僕も私物として米国海軍のいわゆる“実物”を10数年愛用しているのですが、いかんせんメルトン生地が本物過ぎて尻丈なのにややヘビー。もちろんソレを承知の上での購入でしたが、僕ももう47歳。常にスタミナ漲る体調というワケにはいきません。たまには軽めで済ませたい気分のときもあるのです。そこへいくとシーラップの新作は、モダンな一着らしく非常に軽快な仕上がり。しかもダンディな長めのレングスです。確かに言葉にすればそれだけの要素ですが、“普通っぽいのにどこか新鮮”というスペック作りは、熟練のセンスが無ければ成しえないもの。コレはきっとヒットするに違いないハズです。金ボタンも特別なこだわりがインプットされているらしく、ご担当氏いわく「かなりの力作です!」とのこと。うーん、コレは欲しい……。

 そしてSDIさんといえば伊国ニットの名手、グランサッソを取り扱っていることでも有名。来季モノとして、個人的にモックネックのセーターに目が留まったのでした。

GRAN SASSO  ちょっと襟高なモックネックが新しい。ジャケットのインにはモチロン、ネルシャツなんかと合わせても良さそうです。

 ご担当氏に伺ったところ「クルーネックはやや出尽くした感もあります。また、タートルネックも一定の人気をキープしていますが、言ってみればもう定番。その次なる発展系として、今回モックネックを打ち出そうと考えたのです」とのこと。なるほど。コットンの厚地天竺みたいなモックはたしかに去年もよく見掛けました。でも、ラグジュアリーなハイゲージ・モックはありそうでなかったモノ。コットン・モックはちょっとチープなところが若々しい魅力を感じさせるハズし系でした。しかし、やっぱり大人が着るならウール製かなと改めて納得したのでした。

さて、ZEROYON注目アイテムの第三弾がこちら。英国アウトドアバッグのトラッド、チャップマンの新作手提げ鞄。

CHAPMAN  英国的なトラッド感と大人ラグジュアリーな要素の融合が素晴らしい。とにかくあらゆる面でバランスがとれた別注品です。

 いわゆるトートにカブセを持たせたようなデザインなのですが、ほど良くエレガントな顔付きが最高です。もちろんボディはチャップマン伝統の野趣あふれるキャンバス仕様。その素朴な素材使いと上品系デザインの取り合わせが実にイカしているのです。「へぇ〜、昨今は伝統的な英国ブランドも、ミックスセンスに長けてきているんだなぁ」などと思っていたら、ご担当氏がすかさず「こちらも某セレクトショップの完全別注モデルです」とのこと。なるほど良くできてるワケですね!

★どーですか、皆さん。素晴らしいラインナップだったと思いませんか。 ええ!? 「紹介しているモノ、全部お前の好みじゃん!」ですと?。…すみません、お待たせしました。リアルなお宝情報をお送りするのも「ライターズ・スタイル」の使命でありました。というワケで、今回発見した素晴らしいニューカマーを栄えあるトリにご紹介したいと思います。

 

COSI(コジ)は、SDIさんが満を持してリリースする至宝の巻物ブランド。なかでも超ハイクオリティなモンゴル産カシミヤを使った限定生産のショールは、とろけるような滑らかさ&自然な暖かさが特徴的。ネパールの熟練職人が時間をかけて丹念に織り上げており、合理化優先の機械メイドとはまったく別次元の手のぬくもり感が何よりの持ち味です。僕も巻いてみましたが、天然源泉かけ流し的なヌクみに浸ることができたのでした。

というワケで今回もSDIの皆様、本当に有難うございました。

次回はまた新情報を探し出しお送りする予定!


2017AW展示会メモ(ヘンリーコットンズetc,)

ライターズ・スタイル4

 またまたスミマセン。ゴールデンウイークの慌ただしさがようやく落ち着いて、告知どおり「スリッポン」のページをアップしようとしていたのですが、やってきちゃいました展示会のシーズン。僕等ジャーナリストにとってマストな栄養分である展示会での情報は、前のめりで摂取していかないとそれこそ死活問題。というワケで急遽今季のメンズシーンの動向を、備忘録代わりにアップしていきたいと思う次第。ちなみに僕はこのGW期間中、FB時計別冊の原稿書きに追われており、今はちょうどその後片づけ中。それにしてもFBに携わるのは本当に久しぶりで、なかでもこの時計別冊は初めてのこと。多少の緊張も実はありましたが、今回僕へのお題は「ちょいクラシック顔(の時計)」というコトもあり、自身のライフワークと合致するゆえに、興味を持ちつつ楽しみながら書くことができたのでした。もしもよろしかったら、皆さまもご一読くださいませ。

若い層に絶大な支持を誇る「時計FINEBOYS」。ただしこちらは前号のvol.11。「ちょいクラシック顔」が掲載されるのは6月発売予定となるvol.12です。よろしくお見知りおきを。

 そんなこんなで、今日行ってきたのがヘンリーコットンズの2017AW展示会。いろいろ気になる秋冬期のアイテムが多彩にリリースされていましたが、特に個人的に目に留まったのは、そのコーディネイトの妙でした。英国的なトラッドをベースとしながらも、スポーティな要素と若々しいビビッドカラーを取り混ぜた着こなしは、非常にモダンで好ましいもの。

 なかでもアイテムとしてハッと目に付いたのがネクタイ。これまではこういった着こなしには小紋プリントのウールタイなどがフィーチャーされがちでしたが、来季はやはりストライプの様子。このことに関しては、当ブログの過去ページである「ライターズ・スタイル1」でも触れていますが、いわゆるレジメンやクラブタイが昨今メンズシーンを広く席巻しており、その事実がここでも確認できたのでした。

①レジメンタル・ストライクス・バック。あれ、でもこのストライプの向き、逆ノの字ですね。アメリカかフランスを意識している?

 それともうひとつ気になったのが“巻き物”。つまりスカーフやネッカチーフのこと。来季のヘンリーコットンズではひとつのキーテクニックとして、シルクスカーフを首に巻く着こなしを提案しているのでした。これは兼ねてから僕も取り入れようと数々トライしているテクなのですが、どうも僕がやるとうまくいかない。多分ですが、僕の外人離れした顔にモンダイがあるように思うのです。このことは結構モンダイで、改めて別項を設けて語っていきたいと思います。

②このコーディネイトはバイカーをイメージしたもの。単車好きの僕としては、バイカースタイルが持て囃されることに異論はなく、どんどん応援していくスタンス。

③小紋のシルクチーフが素敵です。このコーディネイト、インにボマージャケットを着込んでいるように見えますが、実はM65アウターのフェイクインナー。手が込んでいます。

④ビビッドなイエローがモダンな若々しさを演出。クラシックなアウターとスポーティなインナーの取り合わせが秀逸。

 それとセーターにも次なる“動き”がありました。これまでセーターのカラーは黒、紺、グレー、ベージュに後はホワイト少々……。そんなド定番ばかりが取りざたされてきたのでした。が、ココに来て挿し色がまたぞろシーンを騒がせつつあるようです。訪れたこの展示会で気になったのはペールピンクのクルーネック。写真ではちょっと分かりづらいのですが、ビンテージ風の加工が施されており、光の加減でややブラウン掛かって見える絶妙に枯れた味わいのピンク色でした。そう、白髪のジイさんなんかがお召しになったらなんともキュートに見えそうな一枚で、似合わない(似合いそうもない)自分がヒジョーにウラめしくヤんなった次第

⑤ピンク色がかわいいセーター。ビンテージ加工はカラーだけでなく、ちょっと毛羽立った味わい深い素材感をも作り出していました。

 そしてもうひとつ。ヘンリーコットンズにおいて2017AWのニュースとなるのが、このタイミングでローンチされた「First Class」。かつて旅を愛したサー・ヘンリー・コットン氏にちなんだトラベル発想のコレクションは、プレミアムなメイド・イン・イタリーがひとつのポイントです。僕個人的にはストレッチの効いたセットアップスーツに目が留まりました。こういった機能素材を駆使したアクティブなスーツは、これからもっともっと増えるハズ。スーツの楽しみがドレスカテゴリーに止まらず、ボーダレスに広がっていくことはクラシック好きの僕にとっても非常に喜ばしいこと。ひょっとしたら僕も今年、一着新調するかもしれません。その時はぜひお知らせしたいと思います。

⑥ネイビー無地のセットアップスーツ。梳毛風ですが実は伸縮性に優れたハイテクな化繊系。そして専用収納袋付きのパッカブル。旅行や出張に便利なこと間違いナシ! 旅以外にも、こういったアクティブなスーツをジャージ代わりにデイリーに着こなしたら小洒落ているように思うのですが、どうでしょう。

(※次回こそ「楽~なスリッポン」をお届け!)


バイクキッズ・リターン(湘南爆走編)

ライターズ・スタイル2

 いきなりスミマセン。前回予告でスウェットを~なんて言ってましたが、急遽ライターあらため“ライダー”ネタをブチ込みたく皆様に許しを請う次第。そう、ちょっとだけバイクの小話に耳を傾けていただきたいのです。

 さてさて、“青柳師範代といく熊本ツーリングからすでに半年が経とうとしています。我々ライターを始めファッション系のクリエイターは、スプリング・サマーシーズンの仕込みということで、23月を中心にバタバタと飛び回って仕事をこなします。で、その狂騒劇がそろそろ落ち着き始めるこのシーズン。外気温もちょうどイイ具合に暖まってきて、そうバイクシーズンの到来です。もちろん自分の愛車を走らせるのも結構ですが、新しいマシンの情報も気になるところ。なーんて考えていたら、知り合いの編集者からやおら電話が。

「ジャイアのイベントでバイクを乗り倒しちゃいましょう!」。……!?。「ジャイアン?リサイタル?」と思っていたら、同時にそれ関連のメールも届きました。つまりジャイア(JAIA)は「日本自動車輸入組合」のことで、その団体が定期的に海外の大型二輪をメインとした大々的な試乗会を行っているとの由。くだんの編集氏は、その試乗会にわざわざ僕を誘ってくれたというワケ。いや、ほんと有りがたい話です。

 で、4月某日。いそいそと会場である大磯ロングビーチに出かけていきました。もちろん僕の先輩である吉田さんも伴って。

今回のチームメンバー 左上/GQジャパン 森口氏、右上/GOETHE 池上氏、左下/ライター吉田氏、右下/Zeroyon長谷川

 BMWやドゥカティ、ハーレーにKTMやトライアンフなど、錚々たる10メーカーが複数台の試乗用バイクを持ち込んでいるとはいえ、多くのモーター系ジャーナリストなど報道関係者が集まるこのイベント。好き勝手に好みのバイクを乗り倒せるワケではなく、前もって乗りたい車種を主催者側に伝えておき、用意されたタイムテーブルに沿って、順繰りに乗り替えていくというスタイル。今年で第三回目ということもあってか、非常にシステマティックな運営がなされており、終始滞りなく試乗を楽しむことができたのです。このJAIA試乗会のユニークな部分は、与えられた時間枠内(最大90分)なら会場の敷地内のみならず、一般道を自由に走ってよいというところ。つまり隣接する西湘バイパスは当然、箱根のターンパイクもドライブOKだったのはとってもナイス。思う存分試乗バイクのポテンシャルを味わうことができたのでした。

で、この日僕がまたがったのは……

BMW R nineT(ベーシックからPureRacerScramblerまで計4台)

BMW S 1000 RR

BMW C evolution

Harley-Davidson street 750

KTM 1290 Super ADVENTURE S

KTM 690 SMC R

KTM 690 Duke R

MOTO GUZZI V7ストーン

MOTO GUZZI V9 ボバー

TRIUMPH Bonneville T100

TRIUMPH Street Triple RS

 本当はドゥカティにも乗りたかったのですが、90分の枠が取れる車体を優先したため今回は惜しくも断念(ドカは超注目メーカーということもあり、どの車体もMAX45分枠のみ。それはそれでスゴい)。次回は絶対に!!!

とはいえ、今回試乗させていただいたバイクはどれもそれぞれに個性豊かで絶品至極。なかでも個人的に記憶に残った3台をご紹介しておきたいと思います。

●一台目

BMW R nineT Racer、お目出度う!! パチパチ、キミこそスターだ。オヤジ好みのカフェレーサースタイルを贅沢に実現させており、まさにパーフェクト。取材で昨年訪れたイタリアでもこんな感じのカスタムバイクが流行っていました。この一台に関してはルックスやカラーリングまで鬼最高。乗り味もトゲがなくどこまでもスムーズ。こんな素敵バイクが似合うオジサマになりたい、と真剣に考えてしまいました

●二台目

BMW S1000 RR、う〜ん素晴らしい! パチパチ。ターンパイクをそれなりのスピードで駆け上がってみたのですが、自分がスーパーライダーかと勘違いしちゃいました。あらゆる電子制御が手ぐすね引きまくり状態で、こちらの不安要素を逐一取り除いてくれる先進の動きにただただ圧倒。注目度も高く大観山のパーキングで「凄いっすネェ」と声を掛けられちゃいました。いやはや。

●三台目

KTM 690 Duke R んー、ロックなバイクですよ、ブラボー! 小径ホイールのフロントでスパッとコーナーに入って行けるところがもうロック。ブインブインとハネるように回るエンジンがこれまたロック。ついでに攻撃的なオレンジカラーもロック。バイクは手なずけて乗るのが醍醐味、と言った誰かの言葉を思いだしました。股間への振動も激ロ~ック! 以上!

最後に。

JAIAスタッフ並びに各メーカーの皆様、池上さん、森口さん、そして吉田さんに吉田さんのGOLF、本当に有り難うございました。ライダーに生まれて本当に良かった!(ブルゾン風)

【※次回こそはスウェットシャツにフォーカスする予定】


今秋のファッショントレンドを凝縮したガブリエレ・パジーニ

夏真っ盛りですが、そろそろ秋物チェックの時期です

夏真っ盛りにも関わらず、そろそろ秋物が店頭に並んできました。このあたりがファッションのおかしなところで、リアルな季節よりも早い段階に服が出そろうという。まだ半袖のTシャツとか買いたいのに、店にない!

いや、あるところにはあるんですが、トレンドセッター的な店にないんですね。お洒落に敏感な店にないから、どうしてもフォロワー的な店で、やむをえず買う。そうなりたくなかったら、早め早めに買っときなさいよ、というのが日本のアパレル業界の常なんです。

なにせ今秋の最新作が、最初にお披露目されたのは、半年以上前の今年の冬のこと。各メーカーが極寒の頃に、つぎの秋冬の新作を発表します。そこで各ショップがオーダーを入れて、メーカーが製造を開始。ようやく出来上がった商品が入荷してくるのが今時分というわけです。

さて、そんなわけで、今年の1月に見てきた世界最大級の紳士服展示会ピッティ・イマジネ・ウォモの様子を、そろそろ紹介していこうかと。半年以上も前にみてきたことなので、思い出しつつですが。。。

とにかくすごく良かったガブリエレ・パジーニ

ここのところ数シーズン、秋冬は「あたたかそうな素材使い」というのがキーワードになってるような気がするんですね。「ウォーム感」って呼ぶことがあるんですが、ウォーム=WARM(あったかい)ってことかと。ふわふわで肉厚で表面に織り糸が浮いている。ちょっと昔っぽいのも特徴的で、ツイードとかフランネルとか、古いイギリス生地にあるような色目も特徴的ですね。

なんかもこもこしてるでしょ。白のショールカラーのジャケットなんて、貴族趣味もいいところなんですが、新品なのにちょっとこう使い古した毛布みたいな(?)素材感が今っぽいというかパジーニの提案です。ここにグレー杢のタートルニットという合わせ方は、シンプルでいいですね。白のジャケットなんて気恥ずかしいけど、こんな素材使いのものを、タートルニットで着ればいいわけですよ。

こちらはライダーズ。レザーじゃなくてムートンですよ。このへんがパジーニのセンスですね。でもってやっぱりタートルニット。手袋は表革とニットのコンビ使いで、革はアクセサリーっぽく使うんですな。

これが今季のパジーニを象徴すると思うんですが、ベーシックなアイテムばかり使ったモノトーンの柄合わせです。ジャケットもシャツもVネックのセーターも、ネクタイまでも白黒のチェック柄です。クラシックチェックではないので千鳥格子とかウィンドーペーンとかの名称はありません。ほんとにライター泣かせですね。ポケットチーフなんて黒ですよ。ここまで徹底して着てたら、かなりのキワものですが、白シャツにモノクロ柄のジャケット&ニットぐらいだったらできそうですね。素材ももこもこしているし、まったくもって今年っぽい。

ちなみにあえて触れてきませんでしたが、この帽子。なんでしょうね、僕の好きなジブリ映画の『紅の豚』に出てきますよね、飛行機乗りの帽子。これ日本でやらないと思うんだけど、あったかそうだし、ちょっと欲しいな、と。

これも同じく、モノクロの柄ものレイヤード。スーツですね。ブランケットのような大判ストールを肩がけしていますね。去年、流行ったポンチョやマントは、今年は鳴りを潜めていますが、個人的にはコートやダウンなんかより、アフガンストールとか使いたいと思ってます。

これも同色異柄使い。グレーのウィンドーペーンのスーツに、チェック柄のショールカラーのベストを重ねる、フェイクなスリーピースです。パジーニなのに、会社に着ていけるかも!?

このコート、パジーニ流のミリタリーなのかな。ラルディーニが思いっきりイタリア空軍のジャケットデザインを再現したような、袖に階級章をつけたミリタリーコレクションをやっていますが、パジーニは袖の階級章のようなラインと金ボタンに加えて、刺繍入りです。モールと刺繍で、ちょっとオリエンタルちっくな柄を入れているのは、タトゥーみたいでなかなかインパクトありますなー。

こちらはロングスリーブTシャツに刺繍入り。気軽なアイテムですが、デザインはけっこう重厚ですね。ショールカラーのベストと重ねても、モノクロ同士だから意外とレイヤードもすっきり見えます。これぐらいなら、下はデニムでも着られそうです。 

グレーバーズアイのスーツにグレンチェックのショールカラーダブルのベスト。ネクタイもマイクロチェックですね。ここにブラウンのテーラードコートはメタルボタン仕様と、ちょっとミリタリーなイメージでしょうか。しかも袖の刺繍入りという、80’sならニューロマンチックのカテゴリーですな。

これ見てください。クレリックシャツの襟羽が片方浮いていますね。これ、トルソーの着せつけミスではないんですよ。わざと襟先をハネさせてるんですね。こういう小技、イタリアでも南のほうの人がよくやるように思います。ネクタイのノットがズレていたり、わざとボタンを開けていたり、ちょっとハズすつもりなんでしょう。このハズしがイタリア流の「粋」の心得なんですね。日本人には難しいですが、業界人には上手く取り入れてる人もいます。

ラルディーニと組んで開花したガブさん

誰が呼んだか「モデナの怪人」ことガブリエレ・パジーニ。自身の名を冠したブランドのデザイナーと言う肩書ですが、モデナ市内でちいさなショップをやっているショップオーナーというのが本業です。ピッティのメイン会場では、ラルディーニと通路を挟んだところにブースを構え、もちろんラルディーニ兄弟とも仲良しです。じつはガブさん、以前はタリアトーレのピーノ・レラリオさんと一緒に、リヴァイバルというブランドをやっていましたが、リヴァイバルを解消してラルディーニのファクトリーで服作りを始めました。そのいきさつの細かいところは知りませんが、タリアトーレのブースは、2人のブースとは離れたところに位置しています。

ガブさん、見た目はちょっとコワ面ですが、じつに物静かで腰の低い方です。確か出身はイタリアのどっかで、なぜ縁もゆかりないモデナにいるの?と聞いたことがあります。「昔のカミさんが、モデナの人で、結婚してモデナに来たんだ。いまは別れちゃったけど、店をやってるからモデナにいるんだよ」だって。Facebookをみてると最近、若い彼女ができたようで羨ましいですな。

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流行予想の答え合わせ7 「柄×柄」Vゾーンどうなのよ

柄シャツには柄タイを合わせるというトレンド提案はいま…

「今年はもう、なんでもありでしょ」と、2年前は言ってましたね。ジャケットは色柄だけでなく織りのバリエーションも様々で、パンツも色柄ともに甚だし。トレンド重視の売り場には、どこにも白シャツが無い無い無い! タイが無地では恥ずかしい、派手な花柄やペイズリー柄じゃなきゃ! だったはず。

わかりやすいトレンドほど短命なもので、いまやカラーパンツなんて、こっ恥ずかしいだけですし、花柄シャツなんて存在があったことすら忘れられています。シャツもパンツも、フラワーチルドレンみたいなマルチカラークレイジーストライプですら「あり」だったのに。いまやグラフチェックのシャツすら気恥ずかしい感じ。ぜんぶ、去年とっくに終わっていたトレンドですな。

Vゾーントレンドは、同系色やトーン・オン・トーンへと変化していて、ブルーのシャツにブルーのタイだの、白シャツにベージュのタイだの、タイをしていることを隠しタイといいますか。

単品でみても地味さは一目瞭然です。濃色ウールタイは、ジャカード柄が同系色の糸で入っていて遠目には無地にしか見えません。これに合わせるシャツは白でもブルーでもいいのですが、襟元をキュッと留めるタブカラーだったりすることは、こないだ書きましたね。

2年でメンズスタイルはどう変わったのでしょうか前回、プリーツパンツが最新トレンドですという話を書きましたが、まだまだほかにも「最新トレンド」というやっかいなヤ...
流行予想の答え合わせ 「ダブカラー」「ピンホールカラー」は来たのか? - ZEROYON LABORATORY

 

とにかく今年のVゾーンは英国調ということで、地味に攻めるのが正解のようです。

英国調、サヴィルロウとジャーミン、シティとカントリーなど様々ですが、いずれにしても共通してるのは、イタリア的なこれ見よがしでないことでしょう。

トーン・オン・トーンで英国調を攻略する

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ピッティスナップを見てもわかるように、イタリア人はわかりやすいものが大好きです。英国人は基本がアンダーステイトメントですので、目立たないところで勝負してきます。わざとホントは複雑な柄模様を地味な配色で作ったりしますし、裏地に凝ったり、小さなアクセサリーにこだわったりします。だからVゾーンも、一見地味です。そのかわり、よく見ると複雑怪奇な柄や織りを使っていたりします。

おしゃれ上手には腕の見せ所ですが、初心者には「わかりにくい」「まねしにくい」「簡単にはおしゃれに見えづらい」とシーズンかもしれません。

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