月別アーカイブ: 2017年4月

緩〜いスウェットでスポーツ&トラッド

ライターズ・スタイル3  個人的にもクラシコ的なシーンを語る仕事が多く、すっかり忘れられた存在になっていたスウェットシャツ(もしくはトレーナー)。加えて空前のニットブーム(一般的にはそんなブーム、なかったカンジですかね)も手伝って、我が愛用のスウェット達もかなーりタンスの奥に追いやられていたのでした。しかし、シャカシャカジャケットやアディダスのマークずどーんなど、スポーティな要素を取り入れた着こなしが老いも若きにも台頭している昨今、再びスウェットが気分なんじゃないかと愚考する次第。さらに、これまでのグレーやネイビーなどのダークトーンで固める装いの支配力が弱まってきた現在、スウェットの持つスコーンと抜けた能天気な明るさは、今こそアリのような気がするのです。  で、再びスウェットを考察するワケですが、無地のデザインだとやっぱり寂しい。スウェットならではのスポーティかつチープなヌケ感をフォローしてくれる、ユル〜いプリントを配したものがイイのではないかと思うのです。とは言え、僕ももうかなりの熟年オヤジ。さすがにイラスト系プリントはヌケ感が強すぎて、笑いを取りにいってる欲しがりサンと思われそうでややリスキー。ゆえにひと目でほっこり頬も緩む、ロゴ入りスウェットをオススメする次第なのです。ところが…。ロゴといっても星の数ほどそのデザインはあるわけで、どれを選ぶのが正解なのか? これは説明がかなり難しい。ただ言えるのは、ガチ体育会系は避けて欲しいというコト。というのも、アスリート色が強くなりすぎてファッションの枠を越えてしまうから。今回の場合は飽くまでファッション目線でのスウェット・チョイス。ココはぜひ慎重に吟味を重ねていきたいモノなのです。  ということでそのロゴに焦点をあてて僕のユルい私物を見ていきたいと思います。  さらに今回は、ガンバってコーディネイトも組んでみました。トラッドでちょっと能天気かつ香る程度にスポーティ。そんなスタイリングを探求中の諸兄など、参考にしていただけたら幸いです。 ★さーてお待ちかね、ゼロヨン・つよしのオマケコーナー!! というワケで、ココから下は時計好きのための専用ラウンジ。やっぱり男の装いには機械式時計が欠かせません(半ギレ)。アップルウォッチ? なにソレおいしいの? 的な人に立ち寄って和んでいただければと思い増設しました。先ほどの3コーディネイトに使った時計をクローズアップでお見せします。 (※次回はスリッポン・シューズにフォーカスする予定です)   ... 続きを読む


バイクキッズ・リターン(湘南爆走編)

ライターズ・スタイル2  いきなりスミマセン。前回予告でスウェットを~なんて言ってましたが、急遽ライターあらため“ライダー”ネタをブチ込みたく皆様に許しを請う次第。そう、ちょっとだけバイクの小話に耳を傾けていただきたいのです。  さてさて、“青柳師範代といく熊本ツーリング”からすでに約半年が経とうとしています。我々ライターを始めファッション系のクリエイターは、スプリング・サマーシーズンの仕込みということで、2月3月を中心にバタバタと飛び回って仕事をこなします。で、その狂騒劇がそろそろ落ち着き始めるこのシーズン。外気温もちょうどイイ具合に暖まってきて、そうバイクシーズンの到来です。もちろん自分の愛車を走らせるのも結構ですが、新しいマシンの情報も気になるところ。なーんて考えていたら、知り合いの編集者からやおら電話が。 「ジャイアのイベントでバイクを乗り倒しちゃいましょう!」。……!?。「ジャイアン?リサイタル?」と思っていたら、同時にそれ関連のメールも届きました。つまりジャイア(JAIA)は「日本自動車輸入組合」のことで、その団体が定期的に海外の大型二輪をメインとした大々的な試乗会を行っているとの由。くだんの編集氏は、その試乗会にわざわざ僕を誘ってくれたというワケ。いや、ほんと有りがたい話です。  で、4月某日。いそいそと会場である大磯ロングビーチに出かけていきました。もちろん僕の先輩である吉田さんも伴って。  BMWやドゥカティ、ハーレーにKTMやトライアンフなど、錚々たる10メーカーが複数台の試乗用バイクを持ち込んでいるとはいえ、多くのモーター系ジャーナリストなど報道関係者が集まるこのイベント。好き勝手に好みのバイクを乗り倒せるワケではなく、前もって乗りたい車種を主催者側に伝えておき、用意されたタイムテーブルに沿って、順繰りに乗り替えていくというスタイル。今年で第三回目ということもあってか、非常にシステマティックな運営がなされており、終始滞りなく試乗を楽しむことができたのです。このJAIA試乗会のユニークな部分は、与えられた時間枠内(最大90分)なら会場の敷地内のみならず、一般道を自由に走ってよいというところ。つまり隣接する西湘バイパスは当然、箱根のターンパイクもドライブOKだったのはとってもナイス。思う存分試乗バイクのポテンシャルを味わうことができたのでした。 で、この日僕がまたがったのは…… ・BMW... 続きを読む


もっとエゴのあるファッションを

ライターズ・スタイル(序)  ライター仕事をメインにファッションシーンに関わってはや20余年。カメラマンやスタイリストと同じように、雑誌やカタログ等を作るうえで重要なスタッフだという自負はある。が、どうもナンだか存在感に欠けるような気がするんです。それはひょっとしたらライターの主要な武器が言葉(日本語)だからかもしれません。確かに言葉は中学生くらいにでもなれば、ソレなりに操れるもの。SNSなどの通信文化が発達した現在では、一般の方でもプロ顔負けの文章をものす場合があったりするようです。じゃあファッションライターはアマ同然の存在か? いやいや、さにあらず。絶対! などと半日机の前でツラツラ考えてひらめいたのが「ライターズスタイル」なるコンテンツ。どういうモノかと申し上げますと、ライターのスタイルこそが次世代に残すべきスタンダードである!という大ソレた信念のもと編み上げるエッセー集のようなweb連載。 いわく ・ファッションライターゆえに知りえる先端情報がある。 ・著名スタイリストのコーディネイト・メソッドを間近で見ている。 ・敏腕編集者たちの嗅覚及びエディトリアル理論の薫陶を受けてきた。 ・そして服の作り手たちが持つ“思い・願い”も受け止めている(つもり)。 ・ただしライターは、生来地味めなマインド&ルックス(泣)ゆえに、突拍子もない格好や考え方とは無縁。 ・またライターはギャランティもささやか(号泣)ゆえに、ショッピングも実に堅実&現実的。 ・つまり、ファッション・ビギナーやフツーの人でもその考え方や装い方に共感を持ちやすいし、実践だってしやすい。 ・しかも「○○だから○○となる」という簡潔で明瞭な説明ができる。(まぁソレが一番の取り柄だし)  加えて大事なのがハートの問題。服装というのは確かに見た目の問題ですが、そこに意志がなければ単なるコスプレというか服の寄せ集めにすぎません。どういった意志を持ち、どういう考えゆえにソレを選んで使い続けているのか? が何より大事なのです。メディアや雑誌はどうしても不特定多数に向けて情報を発信しなければならない宿命から、そのハートの部分をあまり強く押しだせません。込めようとしても最大公約数的なモノにしかなりえないのです。逆にこのライターズスタイルでは、「僕」という個人の考えやテイストを軸にモノや着こなしの紹介をしていくのが大きなテーマ。自分のエゴとどこまで向きあえるのか? エゴはどこまでエンターテインメントたりえるか? メンズファッションの可能性はそこに大きく関連していると考え、ちょっとずつコツコツと発信していこうと考えています。請うご期待!(次回は再注目されつつあるストライプタイの話を予定) ... 続きを読む